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NEWSポストセブンの記事、”上野千鶴子氏に聞いた「美しい人に『美人』と言ってはいけない理由」”について(2022.1.6.投稿分)
https://www.news-postseven.com/archives/20211225_1715622.html?DETAIL
https://www.news-postseven.com/archives/20211225_1715623.html/2
美しい人に美人と言ってはいけない、けれどイケメンというのは構わない、という話である。ツイッターでトレンドに上がっていたので読んだのだが、ツイッターでは「謎理論」だの「意味不明」だのという反応が多く上がっていた。ただ、私はいろんな文章を読むことは「視点」を獲得することだと思っているので、すぐさま「謎理論」と決めつけることはせず、まずは上野さんの話を咀嚼することから始めたい。
読んでみれば話は明快だ。女性はずっとルッキズムに晒されてきた。「ブス」という言葉がタブーになったのだから、その対極にある「美人」も言ってはいけない、というのは見やすい論理である。では、「美人」の男版である「イケメン」はどうなのか。これは、男性には外見以外の多くの基準があり、むしろ外見などは小さい項目に過ぎないために、対比にはならない、ということである。これもわかりやすい。例えば、白人が顔を黒く塗ることは、アメリカでは絶対的なタブーである。これを知らなかったのか、何年か前、浜田雅功がエディー・マーフィーに扮して黒塗りメイクをし、問題となった。この時の擁護派の言い分は「では白塗り、金髪カツラもダメなのか」だった。これは反論として幼稚である。黒人差別はあるが、白人差別はないからだ。また、そうやっていちいち目くじらを立てることこそが差別だ、という意見もある。しかしこれは「目くじら」と言うよりは、歴史的な問題であり、やはり「無知は罪」と考えるべきだろう。
ということで、私にとっては上野氏の話は「謎理論」でもなんでもないことで、非常にわかりやすかった。
ただし、それでは上野氏の意見に賛成か?と訊かれると、それはまた別問題である。私は「本人に責任のないことは言うべきではない」と思っているので、美醜については口にしない。その点では美人もイケメンも、私にとっては同列なのだ。