【旅打ち】ソウル競馬_2023年5月
今回の韓国への旅打ち、後半はソウルに舞台を移します。前半の模様はこちら。
3日目/2023年5月13日(土)
KTXに乗って移動(釜山→ソウル)
朝起きて部屋から釜山駅のほうを見ると雨模様。自分では割と晴男だと思っているので、これは残念。しかしソウルは晴予報ですので、それに期待することにします。
とても快適でお得な値段だった東横イン釜山駅1を9:00にチェックアウトし、徒歩30秒の釜山駅へと向かいます。
今回は9:27発のKTX 022号でソウルを目指します。出発15分前になると乗車可能のアナウンスが流れるのですが、KTXは信用乗車方式を採用しているので改札はもちろんのこと、基本的には車内検札がありません。
ただし全車両指定席につきデータ上空席となっているところに座っている人がいれば検札が行われますし、抜き打ちの検札もあります。もし無賃乗車がバレた場合は正規運賃×30倍の支払いが待っていますので、ちゃんと切符を買って乗りましょう。
今回乗ったKTX 022号の途中停車駅は東大邱・西大邱・大田の3駅だけで、所要時間は2時間26分。KTXは停車駅パターンが幾つもあり、且つ在来線経由のものもありますのでソウル⇔釜山間の所要時間にバラツキ(3時間超えのものもあります)があるのですが、後で調べてみると臨時列車を除けばこの022号が最速でした。
ソウル駅には2分ほど遅れた11:55に到着。日本の新幹線は異常なぐらいにダイヤに正確ですので、この2分遅れはほぼ定刻と言っていいでしょう。
ソウル駅から地下鉄4号線に乗り、4つ目の東大門歴史文化公園駅で下車。4番出口の目の前にある東横イン・ソウル東大門2が前回(2022年11月)に引き続いての今回のお宿です。
安心・安定の東横イン
またもやこの小見出し(笑)。釜山で快適に過ごせた東横インがここソウルにもあるのであれば、利用しない理由がありません。常に安心・安定のお部屋に今日も投宿です。
時刻は12時半。まだ部屋には入れませんので荷物を預かってもらい、再び地下鉄4号線に乗って来た道を戻ります。行先はもちろんソウル競馬場です。
半年ぶりのソウル競馬場
昨年11月以来、ちょうど半年ぶりのソウル競馬場。延床面積で比較すると東京競馬場や中山競馬場には敵いませんが、しかし新装・京都競馬場や阪神競馬場を上回る規模の立派なメインスタンドがそびえ立ち、いつ来てもその広さと快適さに魅了される競馬場です。
時刻は13時半、腹が減りました。ソウル競馬場は釜山慶南競馬場とは異なり食堂が15軒ぐらいありますので選択肢が豊富なのですが、この日選んだのは新館ラッキーヴィル3Fのククス(日本のにゅうめんに似た麵料理)です。
このカタクチイワシでとった出汁のチャンチククス、抜群にウマいのなんのって!しっかりコクと旨味がありながらもあっさりとして優しい味のスープが絶品。釜山ではパンチの効いたものばかり食べてきたので、少々疲れた胃にとっても良い選択でした。辛い物が苦手な方にもバッチリの一品です。
久しぶりに大当たりの競馬場メシを堪能すると時刻は14時過ぎ。今日はソウル5Rから最終10Rまでの参戦です。
第6Rでは前から気になっていた馬に会うことができました。パーティーパワー(파티파워/PARTY POWER)号(牝10歳、父オレハマッテルゼ)です。
この馬は韓国で唯一現役のオレハマッテルゼ産駒。日本でも現役の同産駒は2頭(金沢・キングハートと高知・マイネルラック)しかいませんので、いまや貴重な存在です。
この日も昨日と同じく馬単5頭ボックス20点買い作戦を実行し、結果は6レース中2レースで的中。マイナス収支ではありましたが明日に向けてやや手応えを掴めた馬券成績でした。
競馬が終わった後はソウル駅横のロッテマートで酒とツマミを仕入れ、あとはホテルで高知のナイター競馬を楽しみながらこの日は終了。明日は重賞2鞍が行われる特別な開催日です。
4日目/2023年5月14日(日)
国際交流競走の日
前編(釜山慶南競馬場編)でも述べましたが、韓国ではコリアカップ・コリアスプリント(共に国際G3/韓国G1)以外にも韓国G2/G3の4競走が海外調教馬にも開放されています。
そのうちの2つ(トゥクソム杯G2とSBSスポーツスプリントG3)がこの日に実施され、それ以外にも海外の競馬主催者名を冠した特別競走が数多く行われるため、この日は「国際交流競走の日」と名付けられていました。
残念ながらその重賞競走への日本からの遠征馬はゼロですが、その代わりに韓国でトップ級の馬たちが出走するということで朝からテンションも上がります。朝9時にホテルを出て10時前にはソウル競馬場に到着。
東横イン・ソウル東大門2の無料朝食はちょっとショボいのでオレンジジュースを飲んだだけ。今日は競馬場で遅めの朝食とします。
ハズレの朝食にガッカリしていると第1Rのパドックが始まりました。やはり特別な日というのもあって朝から多くのお客さんが来ています。
韓国ではパドックにおける観客・騎手間での会話が許容されているようで(なので上記写真ではあえて「応えて」ではなく「答えて」にしました)、観客からの掛け声に「頑張ります!」と返す騎手が多くいました。
この日は1Rから7Rまでブレずに馬単5頭ボックス作戦を実行し、3つ当たったのですがいわゆるトリガミというやつでマイナス収支… 8Rと10Rの重賞で何とか取り返したいところです。
第8R トゥクソム杯G2(ダ1400m)
2015年のこのレースにはJRAよりエスメラルディーナが遠征し、見事優勝したレース。1400mで行われる3歳以上牝馬の限定重賞です。
ワタシが本命にしたのは、昨年11月にここを訪れた時のメインレース・大統領杯G1で優勝しワタシに万馬券をプレゼントしてくれた⑪ラオンファースト(라온퍼스트/RAON FIRST)。相手は同一馬主・同一厩舎の僚馬にて最近の成長著しい⑨ラオンザスパート(라온더스퍼트/RAON THE SPURT)の1頭のみとし、馬単表裏2点勝負での親子丼を狙います。
結果は見事に⑨→⑪の順番でゴールし、馬単7.1倍が当たりました。これでちょっとは負けを取り返せたので、気分良く次の重賞(10R SBSスポーツスプリントG3)に移ります。
第10R SBSスポーツスプリントG3(ダ1200m)
この日の2つの重賞のうち、最も楽しみにしていたのがこのレース、過去(前身レース含む)、2013年に大井・トーセンアーチャーが優勝している他、2017年までの5年間で述べ10頭の大井所属馬が遠征しています。(2013~2016年に韓国調教馬を招致して大井で行われていた「インタラクションカップ」と対をなす日韓交流戦です)
そのお楽しみと言うかお目当ては⑥ラオンザファイター(라온더파이터/RAON THE FIGHTER)と③オマオマ(어마어마/EOMA EOMA)です。
特にラオンザファイター(牡5)はいま韓国で飛ぶ鳥を落とす勢いのラオン軍団において総大将とも言える存在。ここまでの成績は18戦14勝2着4回と連対率100%を誇ります。
しかも1200m, 1400m, 1600m, 1800m, 2000mの全ての距離で優勝歴があり、韓国唯一の長距離レース・グランプリG1(2300m)でも2着に来るという距離不問の快速馬。ワタシは一人で勝手に「韓国のヤマニンゼファー」と呼んでいます。(「韓国のグラスワンダー」でもいいですが)
一方、オマオマは昨年のコリアスプリントIG3/G1でラプタスを破った馬。その後も時折取りこぼしつつも短距離界では第一線をキープしている馬です。
そんな韓国で一二を争うような馬が揃って出走するこのレース、馬券はラオンザファイターからオマオマを含む5頭への馬単1着軸流しとし、結果は1着ラオンザファイター、2着オマオマで決まり。配当は4.0倍でトリガミとなりましたが、勝ち時計はコースレコード(含水率7%:稍重寄りの良)まで0.2秒差に迫る1分10秒6の好時計(含水率5%:良)。
これは、コース形態の違いもありますので一概には言えませんが、時計だけを見れば日本の重賞でも十分に通用するものと思われます。韓国調教馬はたまにドバイには遠征するものの、上述のインタラクションカップ以外で日本に遠征してきたことがありません。
日本がパート1国入りして15年以上が経ちましたが、外国調教馬の参戦があってこその国際格付けですので、「意外と強いかもしれない」韓国調教馬の走る姿を日本のレースで観てみたいですね。
・・・と、旅行記にも関わらず競馬のことを熱く語ってしまいました。
結局この日の馬券は10レース購入して、5レース的中。収支はマイナスでしたが韓国語の競馬新聞を読むのにも慣れ、まぁ日本と同じような思考で予想すれば良いというのが分かったので大変収穫のある旅打ちとなりました。
競馬が終わってからは明洞でもブラブラしようかと思いましたがこの日も高知のナイター競馬が開催されているので、コンビニで酒とツマミを買ってホテルでの高知競馬観戦。今やネットで馬券購入も観戦もできる時代となり便利にはなりましたが、せっかく韓国に行っても普段と同じことをしてしまうので、これはこれで困ったものです…
5日目/2023年5月15日(月)
この日は13:20発の飛行機で帰国。関西空港には15:10着と、帰宅ラッシュに巻き込まれずに済む手頃な時間なのですが、その代わりソウルにおける午前中の活動時間が制限されてしまいます。
しかし特に行きたいところも買いたいものも無いので、少し早いですがソウル駅10:10発の空港鉄道(直通列車)で仁川国際空港へと向かうことにします。空港第1ターミナルには10:53に到着。
例の感染症制限が完全に無くなった仁川国際空港は搭乗客でとても賑わっていました。飲食店や物販店も全て元通りに営業しています。
搭乗手続きを終えて向かった先は保安区域外4Fの「笑門(ソムン)」というレストラン。最後に辛いスープものが食べたかったのでユッケジャンを注文。
ここでゆっくりと昼食を摂り、あとは保安検査やサテライト(仁川は「コンコース」と言います)への移動などをしていたら殆ど待つ時間も無く搭乗となり、サクッと関西空港に到着。今回の旅が無事に終了しました。
やはり韓国は近くてラクですし、例の感染症規制が無くなった今では以前と同様気軽に行くことができます。そんなすぐ隣の国で高レベルの運営を行っている競馬を今後もより注視していきたいと思わされた旅でした。次は9月10日(日)に開催されるコリアカップとコリアスプリント、絶対に観に行きます!
ここまでお付き合い頂きありがとうございました。