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どうせ歩くなら東海道46 【関〜亀山】
東海道を(ちょっとづつ)57歳女が歩いた記録です。
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このところ草津線ばっかり乗っているので
ためしに関西本線で関まで行ってみた。
そしたらまあ!
車窓から眺める木津川の渓流美が
なんとも美しいこと。
2時間47分があっという間。
窓の外をずっと見てて首が痛くなった。
ごめんなして。関宿
スタートの前にこちらを見学。
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三重県亀山市関町中町
午前9時。お客は私だけ。
受付のマダムはまだ朝の掃除の最中だったのに
あたふたと受付をしてくださった。すみません。
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三重県亀山市関町中町
名の知れた旅籠とはいえ、やはり基本は相部屋。
「多いときは二百人くらい詰め込んだのよ。」
マダムが床の雑巾掛けをしながら説明してくださる。
(朝早くからホントにすみません。)
身の危険を感じたり盗難にあったり
同室のヤツとケンカしたり。
相部屋だと日常茶飯事だったろうに。
八隅蘆菴(やすみろあん)さんも言っておる。
相客には気をつけろ。
特に挙動不審者と酒乱には注意せよ。
すぐに逃げられるように非常口を確かめておけ。
しかしこうも言っておる。
自分がちゃんと気をつけていれば大丈夫。
結局それかい! ま。そりゃそうだ。
緊張感を忘れない。鉄則ですよね。
私めも肝に銘じておきます。蘆菴さん。
申し遅れました。
八隅蘆菴さんは江戸時代の人ですが
旅好きであちこち出かけており
周りの人からアドバイスを求められ
「旅行用心集」なる書物を書いてしまった
普通のおじさんです。
伊勢別道との追分。
ここから拝んどけばもういいか。
そんな気持ちにさせる立派な鳥居は
式年遷宮の時のお下がりだそうです。
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三重県亀山市関町 木崎
関宿とお別れして国道1号線に出る。
陸橋を渡って小野川沿いの道をそのまままっすぐ。
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三重県亀山市小野町
ここほんとに東海道?
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おっと。足元に。
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なんだか遊ばれてる気分。
小野川はこのあたりで鈴鹿川に合流します。
久々の鈴鹿川。つかず離れずの関係。
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鈴鹿。すずか。いい響きだなあ。
ちなみに、「鹿(か)」はもともと「処(こ・か)」で、
鈴のある場所、つまり関所のある場所を表しているそう。
(諸説あり)
でも、あえて「鹿」と書くからいいんだよね。
東名阪自動車道と名阪国道。
高架をくぐってくぐってまたくぐる。
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景観ぶちこわし!
Amazonにも宅急便にも
高速バスにも全国名産展にも
散々お世話になってるくせに。
どの口が言うねん!
わかっちゃいるけど
やっぱりこんな景色を見ると
悲しくなってくる。
かつての太岡寺(たいこうじ)畷。
今は桜並木が続いています。
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三重県亀山市太岡寺町
関西本線の跨線橋が左手に見えてきた。
ここ上っていいんだよね?
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案内板が見当たらない。
ちょっとあせる。
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ふう。助かった。こんなんばっかり。
三重県に入ってから
案内板の存在感が微妙にないのだが
気のせい?
跨線橋を渡って東へ進むと
布気(ふけ)の集落に入ります。
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三重県亀山市布気町
フラフラと誘い込まれそうになるのを我慢して
先を急ぐ。
東海道でこれまで目にしてきた神社やお寺は
ここに限らず由緒のある古いものが多いのだが
ほとんど素通りしてきてしまっている。
ちょっと消化不良気味。
今度ゆっくり訪れたい。
野村一里塚。
三重県では唯一現存する樹齢400年の椋。
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三重県亀山市野村
布気から野村を歩いていると
板張りの民家が目につくようになった。
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押縁下見板(おしぶち したみいた)張り。
押縁(縦の細い板)の間隔が比較的狭いのは
このあたりの特徴なのかな。
窓の鉄格子ともよくマッチしてておしゃれだ。
こちらはかつての庄屋さんのお屋敷。
明治天皇が行幸されたときに休憩された場所。
現在は焼肉屋さん。
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三重県亀山市野村
明治天皇もいいんだけど
松坂牛も気になる。
誘惑に駆られそうになる。
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が、振り切って進む。
しかしまたも新たな誘惑が。
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三重県亀山市野村
振り切って進む。
トイレの誘惑にはさすがに勝てません。
旧佐野家住宅でお借りする。
自由に入って見学できます。
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三重県亀山市野村
誰もいないのをいいことに
板の間に腰掛けて休憩しながら
ここは自分の家で私はこの家の主人だと
無理やり自分に言い聞かせてみた。
しばし夢の世界に逃避できて満足した。
いいよなあ。こういう家。
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三重県亀山市野村
虫籠窓。漆喰。押縁下見板。雪見障子。
どれも粋で美しくて優しくて
それでいて機能的でもあり
日本の気候や風土にちゃんと合わせてある。
昔の人の知恵や技術はすごい。
東海道を歩いていると
いやというほど思い知らされる。
亀山宿に到着。
亀山藩石川氏六万石の城下町でござります。
家老加藤さまのお屋敷。
典型的な武家屋敷。
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亀山市西丸町
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三重県亀山市西町
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三重県亀山市本丸町
亀山城下は起伏に富んでおり
細い路地の先がいきなり崖だったりするので
心臓に悪い。(高所恐怖症)
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広重の絵もやっぱり崖。
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またまたあ。盛って描いちゃって。
なんて思ってましたが
確かにイメージ的にはこんな感じでした。
広重さんごめんなさい。
東海道が商店街のアーケードと化していた。
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このあたりに本陣などが並んでいたから
かつては宿場の中心だったと思われるのだが
その肝心の本陣が見当たらない。
それもそのはず。
西側から見た風景(左)と東側から見た風景(右)
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そりゃわからんわ。
進む方向が逆だと見えるものが全く違うんだね。
地面の勾配も違えば体力の消耗具合も変わるしね。
鈴鹿峠でよくわかりました。
本日のゴール。
亀山城江戸口門跡。到着!
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三重県亀山市本町
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