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【無料】【努力は才能を超えられる】「X」の過去②~浪人編~


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浪人生活


父に予備校費用を出してもらい、
ぼくは、予備校に通うことになった。

リベンジを果たすため、
「京大志望」クラスに入った。

「ぜったいに合格してリベンジを果たす。」

そう意気込んで通った。

予備校では「2種類の人間」がいる。

1つは、クラス内で友達を作って
仲良く受験勉強をするひと。

もう1つは、とくに友達を作らず、
誰とも話さず、黙々と勉強するひと。

ぼくは、後者の人間だった。

とにかく勉強時間を長くすること。

それが合格に必要。
ひとと話す時間は無駄。

そう考えていた。

今思えば、
ひとと仲良くする
「心の余裕」をもっていなかっただけ。

今ならわかるけど
友達を作った方が結果に繋がりやすい。

例えば、サッカーなどスポーツでも
ライバルがいたほうが良い結果が出ると証明されている。

しかし、予備校では誰とも話さなかった。
「孤独な浪人生活」を送った。

内心、クラスで友達を作って、
仲良くしている人を見下したりした。

「こいつら、受かる気あるんだろうか?」

そう思っていた。

毎日毎日、
生きている時間を全て勉強に費やした。

休憩時間も単語帳を見たし、
ご飯食べるときも誰とも会話せず
とにかく勉強した。

京大受験では、
センター試験で日本史、
二次試験で世界史が必要。

これだけでも
かなりの勉強時間が必要。

それに国語、数学、英語。
勉強すべきことは大量にある。
友達と話す時間なんか、ぼくにはなかった。

「150点の壁」を乗り越えるには
とにかく勉強時間を確保すること。

それが課題だと認識した。

もう母を悲しませたくない。
そんな一心で勉強した。


1年はあっという間だった。


合格発表


そして、
迎えた合格発表。


実際に、京大まで向かった。
道中、色々なことを考えた。


「もしダメだったらどうしよう」


不安で、不安で、
押しつぶされそうだった。


そして、
出町柳駅を降りて、
京大に足を踏み入れる。

掲示板を見るとき、
これ以上ないくらい心臓がバクバクした。



結果は、、、








不合格。





そこにぼくの番号はなかった。


意外なほどに
絶望という気持ちはなかった。


不合格の事実に感情が追いついてこなかった。


帰宅中、
「合格者ですか?」と
サークルの勧誘らしきひとが声を掛けてきた。


嫌味に聞こえた。


別にそのひとは悪くないのに
思いっきり睨みつけたことを覚えている。



ーーー



自宅に帰って、

母に「ダメだった」って伝えた。


「そうか。よく頑張ったね。」と言っていた。


「お腹空いた?何食べたい?」
「マクドナルドが食べたい。」
「わかった。買ってくるね」



ぼくは、勉強するために、
近くのマクドナルドによく通ってた。


けど、いつも食べるマクドナルドとは、
また違った味がした。



やっと心が追いついてきた。



自然と
涙があふれてきた。



あんなに泣きながら
マクドナルドを食べたのは
その日が最初で最後だった。



ちなみに。


京大だけではなく
他に受験した私立大学もことごとく惨敗。


唯一、Fラン大学にだけ合格していた。


もう浪人する精神的余裕も
経済的余裕もぼくにはなかった。


こうしてぼくは
滑り止めで受けていた
Fラン大学に進学することにした。


「努力は必ず報われる」


そんな言葉が大嫌いだった。

この世では、
報われない努力の方が圧倒的に多い。


その言葉を聞くと「自分が頑張っていなかった」と
刻印を押されている感覚にすらなってしまう。


そうして完全に腐り切ったまま、
ぼくは嫌々、大学に進学することになる。


しかし、大学時代、



思いもよらない
「運命的な出来事」がそこにはあった




それは、、、


(つづく)



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