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医師が国民皆保険について考える

今回は国民皆保険についてですが、なぜ急にこんな話題!?かと申しますと

というのがかなり物議を醸しておりまして、医療クラスタ(通称医クラ)が盛り上がっていました。

なので今回は自分なりにも調べて、以下について考察しております。
海外の医療に関しては留学経験もないし、勤務経験もないし、
旅行大好きなだけの実績しかないので大目に見てください。笑

・国民皆保険制度とは(海外との違いを踏まえ)
・保険診療と自由診療
・入口で決まっている

・国民皆保険制度とは
まず、国民皆保険とは、狭義的には1番のことである。
ただ広い意味で2・3番のサービスを受けることができる。

・1国民皆保険
全ての国民が公的医療保険に加入し、全員が保険料を支払うことでお互いの負担を軽減する制度。
・2フリーアクセス 
日本は自分の意志で医師を選べるが、イギリスはかかりつけ医制度があり、登録された指定医療機関のみしか受診できない。 
・3現物給付 
診察を受け注射や手術、また薬を投薬されることなど、医療を窓口での一部負担金のみで受けられる。

https://www.med.or.jp/people/info/kaifo/feature/

日本医師会のサイト参照です。
また日本の保険制度は金銭面でも優遇されておる、謎に日本医師会では盲腸・虫垂炎の比較のみ。笑
そのため虫垂炎の治療費で比較すると、日本では保険適応で30万円。対してアメリカは152万円!?(加入している保険によっても違う)
おそらくアメリカは入院期間も長く、寝っぱなしなら自宅にいるのと同じでしょ?という感覚?なのかなと思います。他の国に関しては日本医師会がまとめてくれています。

個人的な思いとしては、税金多く払っているなら、積極的に医療を活用したほうがいいと思います。なので生活習慣病の治療や検診で見つかった病気をどんどん治していって欲しいと思います。

さて、wifiの話に戻りますが、保険診療に関してはみんな平等。差がつくのはお部屋代のみ。笑 なのでwifiが欲しければ高いお部屋にすればいいかと思います。主張としては、国に対して街中に無料wifi作れ!って話と同じような気もします。

ここで、利益についてですが、保険診療であればもちろん保険点数で一律に値段が決まっており、そこまで収益は大きく変わりはありません。なので病院の収益upは単純にコストカットの世界観になっています。だから経営陣からすると無料wifi導入しましたー!で患者増えるならアリだとは思うけど、それに伴ったシステム料もかかるから経営者の判断になるかと思います。
もちろん他システムへの干渉や影響もあることもあるでしょう。

以上からまず導入しないところが多いんではないでしょうか?
逆に無料wifiがある病院は既に潤っており先行投資できているという見方もできます。そして、現場でwifiが繋がりませんっていう医療業務以外のこと言われても、「知らないよ」って話になると思いますし。。。それなら今まで通り自分でポケットwifiやテザリングして下さいと思う医療従事者は多いと思います。

さて、ここで保険診療と自由診療についての違いについて。

・保険診療と自由診療
自由診療の定義は保険外診療全てだが、詐欺医療を排除します。わかりやすい自由診療としては美容医療や歯科領域、癌の放射線治療が多いかと思います。また将来的に安全性や効果が承認されれば先進医療に認定され、受診料や診察検査代は保険適応も受けることができます。
先進医療のリストになります。
※先進医療に関しては治療としてのエビデンスもあり、研究要素も含んでおりますが、以下でいうお客様は除外です。しっかり治療を受けてください。

ここの世界ではお客様という概念。よくいうお客様は神様だ!理論ですね。
自由競争でサービス悪くなったら、お客様が減って収益下がるから。もちろん保険診療内でも患者さんが来なければ潰れるから、ある程度はサービスの質は上げることは必要だけど、自由診療と比較してもまだ問題ないです。

これもまだ診療所レベルの話で病院レベル実施しているところは千葉県の亀田総合病院が有名だけど、経営難になっているというお話も聞きます。
なので病院にサービスを求めるというのは現状厳しいかなと思います。(実際働いてても改善点いっぱいあるのに何も変わらないですし。笑)
サービスどころか働き手がおらず医療崩壊しているところもありますし、そこまで気が回っていないというのが現状だと思います。

・入口で決まっている
次は入口での話ですが、混合診療は認められていないため、すでに「保険診療」「自由診療」で決まっています。混合診療というのは、一連の治療の中で保険診療と自由診療を組み合わせて、医療サービスを提供することで保険診療の分は健康保険で賄い、保険診療外の分を患者さんが費用を支払うことで費用が混合することを指します。

だから既に「お客様」か「患者さん」かの入口で判定は終わっているので、対応が違ったりするのもそういうわけ。
(基本的にはみんな平等になるように接することを心がけています。)

最後に例外についてですが、会員制病院・会員制クリニックが挙げられます。個人的には闇深いですが、笑

会員権を購入し、年会費を払うことで、優先的に予約も取れるし、待ち時間も少ない病院もあり、保険診療も受けることができます。保険診療での利益+会員権でそこまで患者を診察しなくても売り上げが上がるというモデル。実際にホテル・ビル・大学病院の中で存在しており、VIPが受診しにきております。これは保険診療だけど、保険診療じゃないというイメージです。笑

最後にまとめですが、

日本の医療は恵まれており、必要最低限のインフラとして保険診療がある。
それ以上のサービスの質を求めるなら金を出せ!
以上

結論かと思います。笑


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