拳を返したくなるのが新テニミュ(ミュージカル新テニスの王子様 The Third Stage 初日 感想)
※ネタバレ注意
※まだ1回しか見ていないので記憶があいまい
※いいところも悪いところも書いているので苦手な方はUターン
総合的な感想
サービスナンバーで目の前を通った真田が客席に向かって拳をグッと握りしめていて、その時に「キャストに手を振るよりも、拳を返したくなるのが新テニミュだよなあ」と思いました。原作が持つアグレッシブなパワーの再現。感傷に浸る隙を与えないスピード感(今回は少し速すぎたけど)。勢いでごまかすんじゃなくて、勢いで押し切ることで湧き出てくる他のエンタメにはない魅力。要は新テニミュ、最高ー!!ってことです。
原作を知ってると200%楽しめますが、1幕はダイジェストすぎて正直初見の人は厳しいかも。でもだからといって面白くないわけではなく、とにかく勢いがあるものを浴びたい人だったらミリしらでも楽しめると思います。体感的にはファーステに似てるかも。その点、GENIUS10戦だけだったセカステはわかりやすかったなあと再認識。
海外ルーツのキャストの起用については、後日しっかりと自分の考えをまとめたいと思っています。現時点では、技術的な良し悪しを含めキャストの個性が今まで見たテニミュの中で一番強くて、それがめちゃくちゃ面白いなと思いました。
キャスト別感想(抜粋)
日本代表
フランス戦でのリョーマのちょっとイライラしている表情が絶妙でした。ソロ曲も「主人公の曲!!!」って感じで激熱。また幸村は歴代(※増田幸村はまだ見てない)と比べて穏やかな印象。今回の日本チームのなかでは比較的歌が安定していて、プレドイツ時点の幸村の葛藤が歌から伝わってきてよかったです。やっぱりミュージカルだから、歌で伝わらないとどうしてももったいなく感じてしまう。キミ様(ホシ様)はレボライやったとはいえ、今回が初参加なのに違和感なさすぎました。
アメリカ代表
役回りが完全にトリオ。ビジュアル発表時点で一番期待値が高かったけど、期待通りナイスチームでした。キコとドゥドゥは台詞回しが声優っぽくて、アメリカのホームドラマっぽかった。ドゥドゥ役のジョエルさんは本業ダンサーらしく、ところどころの所作がかっこよくて目が離せませんでした。
また(たしか)ラルフの「人種・人材は星の数ほどいる」ってセリフが、メタ的な意味を含んでいるようで印象的でした。劇中ではアメリカ代表の話だけど、今回のサーステもいろんな国の人がいろんな国の人を演じていて、今の新テニミュの状況を指しているようだと思いました。
ドイツ代表
フランスに比べるとプレドイツ戦自体が急ぎ足&日本中学生フィーチャーだったせいか、今のところ印象薄い。そんななかでもジークフリートのクソガキ感がたまりませんでした(笑)。
フランス代表
2幕のフランス戦始まってからお客さんの雰囲気がガラッと明るくなって驚き。パリコレが想像以上にパリコレで、途中で「いったい自分は何を見せられているんだ……」って混乱しました(笑)。エドガーさんはセリフ片言だけど、歌い始めた瞬間めちゃくちゃ上手くて仰天。新テニミュのなかでも三船の次に上手いんじゃないか?ってくらいミュージカル歌唱でした。
サーステからの新キャラのなかで一番グッときたのがプランス。演技はアニメリスペクトを感じたし、歌もトップクラスに上手い。今回が舞台デビュー作なんて信じられない。テニミュ歴3年の今牧リョーマの対戦相手として不足なし。
その他
「ドルギアス役の人めっちゃいいじゃん~オーストラリア戦ちゃんと見たかったわ~」と思ったら亜久津役の益永さんでびっくり。逆に亜久津はテニボの金ちゃんと同じくらいの出番しかなくてちょっと消化不良。益永亜久津好きなのでスイス戦やってくれただけでも嬉しかったですけど。
それとアマデウスも種ヶ島役の秋沢さんでまたびっくり。あんなに低い声出るんですね。
音楽
休憩時に「ドイツの「テイク・オン・ミー」みたいな曲かっこよかった」ってメモしてたら、サービスナンバーも「テイク・オン・ミー」(というよりも「ブラインディング・ライツ」)だった。てかドイツはクラフトワークかな? 何回か聞かないとわからない。
アメリカの曲でもシティポップみたいなのあったし、やけに80’s風な曲が多いのにはどういう意図があるんでしょう? あと日本を強調するためか、和楽器使ってる曲も多かった。
1st~4thの曲を聞きなれると、兼松さんの曲は歌うの難しそうだなと感じる。でもそれが"新"テニミュらしくてかっこいいと思います。スルメ曲が多そうなのでこれから通うのが楽しみです。
余談
声に出すと面白い「右利きのイケメンと左利きのパリコレ」