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演出ノート第二弾、心の声編。

普段は見せない稽古の様子を【演出ノート】として発信してみる試み第二弾は、【心の声編】となります。
稽古を見て、心の中で思っていることを字幕にしました。

この心の声をすべて役者に伝えるわけではありません。
シーンの方向性や小道具など他の部署とかかわるところ、役者自身の癖などは先に伝えます。
しかし、役者自身で気が付けそうなところは、様子を見てから伝えます。
稽古初期段階である今は、なるべく自由な発想でやってもらいたいからです。

役者にこの動画を見てもらったところ「へこむ」と言われました。
そうなんです、心の声をただ伝えるだけだと相手をへこませるだけで稽古の進みが遅くなります。私は相手をへこませたいわけではありません。現段階の目的はそこではなく、あくまでもブラッシュアップに必要な客観視を手伝っているだけです。
なので、役者に「自分で気付く力」が備わっているなと判断した場合、心の声の半分くらいは伝えなくても大丈夫なのです。
しかし、心の声は演出として重要なキーワードになります。観客の目線、世界観への違和感。それらを繊細にキャッチしておくことは大切です。

・自分で考える
・それを体現する
・会得するまで鍛錬する
こういった力は役者自身で何とかしないと備わりません。

そのうえで、
・相手と共有する
・環境を把握する
というステップアップが出来ると考えています。

そして演出の仕事は
・世界観を整える
・客席を意識する
これらを手伝うことだと思ってやっています。

『留守』
戯曲:岸田國士

演出:たかつかな(何色何番)
役者:宝亭お富・村井春奈
撮影:iPhone

演出ノート第一弾はこちらです。
実際の稽古時の、役者の演技+演出の様子です。


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