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南国、イード・ホリデーが始まる
南国では間もなくラマダン月が終わります。ラマダンの終了を祝うイード・アル=フィトルと呼ばれる祝日 (連休) が今日から始まりました。イード・アル=フィトルは単に「イード」とも略され、この祝日を私たちは「イード・ホリデー」などと呼んでいます。
宗教に根差した祝日なので、私は南国人のこの祝日に対する思いを深くは理解できませんが、断食月という特別な1ヶ月が終わるお祝いでもあり、平常にもどる何となく寂しさも感じる祝日なのかなとも感じています。
同僚に話を聞くと、やはりこの祝日は特別な思いを感じるようで、家族や友人たちとお祈りのあと、着飾って街にくりだすそうです。
イスラム教の暦 (ヒジュラ暦) は月の満ち欠けと連動した太陰暦です。南国ではラマダンの始まりも終わりも実際に月を観測することによって決められています。もちろん現在の天文学では新月がいつかはかなり正確に予測できるわけですが、南国では伝統に従って月を観測して決めているそうです。そのため月が何らかの理由で観測できない場合、大方の予想より1日ずれる場合もあります。
政府はイードの休日の始まりを事前に今日からにすると発表しましたが、実際にラマダンが終わるのが今日の夜なのか、明日の夜なのかは今日の夜の発表を待たなければなりません。
しかも今回の連休はラマダン終了のタイミングによって、来週月曜日から会社が始まるのか、火曜日から会社が始まるのか変わることになったため、ちょっとドキドキします。
イスラム教の宗教行事の日程は太陰暦によって決まるので、生活が日本以上に月の動きと密着しているように感じます。日本の旧暦は太陰太陽暦でしたので月の動きだけではなく太陽の動きも考慮されていましたが、それでも旧暦に基づく行事には月との関係が深い行事もありますね (「中秋の名月」「十三夜」「十日夜」など)。太陽暦の合理性はわかりますが、人々の暮らしや文化に今でも月の動きは大切なのだなと感じます。