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戦争へのハードルを上げること

今日は終戦の日。終戦から79年。

若い人たちにとっては79年前に終わった戦争は遠い昔の出来事のように感じるかもしれません。

私の両親世代以上の人たちにとっては決して忘れることのできない不幸な記憶が生々しく残っているかもしれません。

そして終戦後18年ほどで生まれてきた私には、直接は戦争を経験していないながらも、まわりには戦争を語れる人たちが沢山いた、ある意味貴重な時代を生きて来たのだと思います。

この戦争での日本人の死者数は310万人(軍人・軍属が230万人、民間人が80万人)に達しました。

[厚生労働省 戦争体験者の声や戦争の歴史から考える 戦後とは、平和とは]

各国の政府公表あるいは公的発表に基づく情報によるとアジア・太平洋各国では2000万人以上の犠牲者がでたと考えられています。

[2004年11月4日(木)「しんぶん赤旗」 侵略戦争の犠牲者数は本当か?]

犠牲者が仮にこの1割だったとしても、その犠牲者の規模の大きさに驚愕せざるを得ません。

軍備を準備しておけば戦争の抑止になる、戦争を防ぐことができるという考えは、私には妄想としか思えません。どれだけお金をかけたら戦争が抑止できるのかも説明できない、泥沼の競争へ巻き込まれるだけです。

日本はアジア・太平洋戦争の当事者として、身をもって軍備増強は戦争抑止として機能するよりも緊張を高め、戦争の歯止めにはならないことを証明したのではないでしょうか?

自分の国には戦争をさせない。各国の市民が各国の政府を縛り、戦争へのハードルを上げることこそが、戦争を抑止する力になるのではないでしょうか?

「平和ボケ」と言いますが、自分の国を含め国際社会のどの国にも戦争を起こさせないための平和的な枠組つくりや、外交、交渉こそ、平時での血の出るような努力が必要とされる分野ではないでしょうか?これこそボケていてはいられないところだと思います。

本気で戦争を回避したいと考えるならば、「軍備さえそろえれば」、「核の傘にさえ入れば」、「同盟さえ結べば」などという考えこそ、私には平和ボケに聞こえてしまいます。

世界から信頼され、一目置かれるような、外交に強い政治家や官僚を多くを生み、育てる必要があると思います。

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