都知事選を前に。都の予算の使い道
私は都内の会社に通っていることもあり、今回の都知事選挙には大変関心があります。
私の都知事選における注目ポイントはいろいろありますが、国政において裏金問題をはじめとする国民不在の政治姿勢をとり続ける自民党の、都政における動向とそれに対して各都知事選候補者がどのような姿勢をとっているかが一つの注目ポイントだと思っています。
都政と国政は別物という考え方もあるとおもいますが、私は、裏金問題は自民党自体の支持基盤や体質に大きく依存した本質的な問題だと考えています。
したがって、都議会の自民党会派をはじめ自民党の都組織が、自民党国会議員の裏金体質について明確に批判や反省を促す声を上げない限り、都政レベルにおいても自民党の体質は全く変わらず、都民の方を向いた政治・政策は期待できないと考えています。
そのような自民党に対してどのような姿勢をとっているか、つまり自民党に対して明確に批判できるのかどうかが、都政においても本当に都民の暮らしを優先できる候補者かどうかを見極める、一つの大切な指標になると思っています。
2024年3月に成立した2024年度の都の一般会計予算の総額は8兆4530憶円にのぼり、3年連続で過去最大になりました。
一般会計に、特別会計と公営企業会計を合わせた都全体の予算規模は、16兆5,584億円(単純合計)となり、スウェーデンなどの国家予算とほぼ同じ予算規模となっているそうです。
そして都の税収入は、1,855億円増加し、6兆3,865億円だそうです。
[東京都の財政]
このように大きな予算を、都民に適正に再配分して、都民の生活を豊かにしていくのか、それとも費用対効果もわからず、特定の企業を潤すことになる都民の多くにとっては無駄な事業に予算をさくのか、注目すべき点だと思います。
このような議論は今年の定例都議会でも行われていて、結局、知事提出の一般会計予算は、自民党、都民ファーストの会、公明党の3つの会派のみの賛成で可決しており、他のすべての会派は反対しています。議員の数の多さで可決しましたが、意見の異なる多くの会派から見てもこの予算案には問題が多かったことの表れだと思います。
自民党と足並みをそろえる候補者に対する、「都民の暮らしを最優先しないのではないか」という私の懸念はこのような理由もあるのです。
国政での自民党の失態について、都知事選で自民党の応援する候補者が当選すれば「禊をすませた」と考える自民党議員もいるだろうということも、都知事選で都民の冷静な審判が下ることに期待したい大きな理由でもあります。
ぜひ都民の皆さんには投票に行っていただき、都政への関心を示してほしいと思います。