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Macでヘッドホンを使いながら、音声付き画面録画/Mac内部音声共有(20分以内無料)

Windowsでは普通に出来るのに、Macでは出来ないことがありました。それはヘッドホンをしながらの画面録画(相手の声・Youtube等の音声を含めた)、そして同じくヘッドホンをしながらの音声共有(Gather.TownなどMac内部の音声共有ができないプラットフォーム)です。Gather.Town は、日本語を教えるときに使っています。

試行錯誤の末、 ✨できるようになった✨ ので、方法をご紹介したいと思います。

ちなみに、私がどうしてこの機能が必要かというと、「レッスン中に背後で牛・鶏・カエルが鳴いている、スピーカーでお経を流している、屋外カラオケをやっている、スコールや雷の轟音がする」のを軽減するためです笑。
オンライン英会話のフィリピンの先生と同じです。あ、お経は無いか…

この状況、AirPodsのノイズキャンセリングでかなり効果があることがわかったので、ヘッドホンしながらの音声の共有はなんとしてでもできるようにしたかったです。相手にこちらのノイズが伝わらなくなるだけでなく、私も相手の声と内部音声がクリアに聞こえるのですよね。

(*調べてみると、AirPods でこちらのノイズは軽減はしますが、どちらかというとZoom や Teams といったソフトウェア側のノイズ軽減機能の方が効果があるようです。併せて使ってみようと思います)


Macでは基本的に今まで長い間、画面録画/共有の際にはヘッドホンを外すという対応をしていました。

GPT先生に理由を聞くと、1.と2.のためMacでは内部音声の出力ができないそうです。

プライバシーとセキュリティ保護: macOSはユーザーのプライバシーを重視しており、ユーザーが意図しない音声の録音や共有を防ぐため、内部音声の出力に制限を設けています。これにより、内部音声のアクセスは限られており、一般のアプリからは直接キャプチャできません。
システム設計上の制約: macOSでは、内部音声と外部デバイスへの音声出力が分離されています。システムサウンドはあくまで「内部」のサウンドとして扱われ、ヘッドホン出力は「外部」に分類されるため、システム標準の機能では内部と外部を簡単にルーティングできない設計になっています。

ChatGPT 4o

さて、ネットを徘徊して情報収集し、Soundflowerというツールが一番有名なようでしたが、2年ほど前からサポートが無くなり使えなくなってしまったようです…😢 また、BlackHoleというツールも試しましたが上手くいかなかったので、諦めていました。

(さらに調べたところ、なんとRouge Amoeba という会社が Soundflower を買収し、以下でご紹介するLoopbackを開発したようです。というわけで、多分この分野ではリーディングカンパニーではないかと思いました)

Loopbackを利用

AirPods Pro 2 を手に入れ、ノイズキャンセリング機能が想像以上に素晴らしかったので、それを活かしながら授業内の音声共有/MTG撮影(備忘録用)をしたいと考えるようになりました。

そこで改めて調べると、今まで知らなかったツールが出てきました。

この Loopback が今回使用して成功したものです。

バーチャルで内部と外部の音声を繋ぐツールです。最初の設定のハードルはあるものの、今まで挑戦したものの中ではかなり強力なのではないかと思いました。

もう一度、以下のMacOSシステム設計上の制約をよく読むと、物理的に内部と外部をルーティングできないと書いてあります。

システム設計上の制約: macOSでは、内部音声と外部デバイスへの音声出力が分離されています。システムサウンドはあくまで「内部」のサウンドとして扱われ、ヘッドホン出力は「外部」に分類されるため、システム標準の機能では内部と外部を簡単にルーティングできない設計になっています。

インストールにちょっとしたコツが要る

設定はインストーラーの通りにするとできるとのことですが、私はつまづいたので下の記事を参考にしました。

以下のような警告が出てしまいました。

このアプリケーションがシステムのオーディオにアクセスするための「システム拡張」をインストールしようとしたところ、MacOSによってブロックされた、とのことです。

なので、システム環境設定 → Privacy & Securityで「アップルストア以外のアプリも許可」のラジオボタンを押し、下の欄のブロックされた"Rougue Amoeba Software, Inc."を「Allow (許可)」をクリックします。

ここで開かれたウィンドウを見てみると、リカバリー環境での設定が必要だとのことです。リカバリー環境でも見ることができるよう、画面をiPhoneで撮りました。

「リカバリー環境」というのは、再起動した時に起動ボタンを押しっぱなしにして画面が真っ黒になるちょっと怖いやつです。

リカバリー環境のスクリーンショットは撮れないので、公式ページから写真をお借りします。

リカバリー環境での設定

  1. まずMacの電源を落とします。

  2. その後、「スタートアップオプション」が出るまで電源ボタンを押し続けます。

上記のオプションボタンを押して、続けます。

3.リカバリーウィンドウにて、ユーティリティメニューから、スタートアップセキュリティユーティリティを選択します。

4.起動ディスクを選択して、セキュリティポリシーボタンをクリックします。

5.起動ディスクのセキュリティポリシーを「セキュリティを下げる」に設定し、「認証済み開発者によるカーネル拡張を許可する」を選択します(→MacOSのシステム根本に関わる設定に機能を追加することを許可)

以下が表示されるので、管理者アカウントのパスワードを入れます。

6.Macを再起動します。

お疲れ様でした!ここからルーティングの設定です

カーネルの設定は緊張するものです。歴代 Mac 全てでカーネルパニックを起こした経験があるため、「カーネル」はトラウマ級ワードです…

でも Windows では普通にできることが Mac のセキュリティとプライバシーの(過度な?)保護によりできなくなっているので、この設定は仕方ないと言えます。

さて、Loopback アプリケーションの仕組みは以下のようです。

入力と出力をバーチャルで直接繋ぎます。

実際の設定

この記事を参考にしました。

①に好きな名前を入れます。
②の追加ボタンから「共有/録音したいオーディオソース」を追加します。私の場合は、AirPods(自分の声)、Chrome(YouTubeや「いろどり」の音声教材)、Music(コンピュータ内MP3の再生)の3つを追加しました。

現在Macに繋がっているデバイスしか追加できないので、先にヘッドホンを繋げておいて設定します。モニターはヘッドホンにします。

これで、Loopback側の設定は終了です。オーディオ再生とマイク入力を同時にする場合はヘッドホンをしないとエコーするそうです。

ヘッドホンをしたままMacで画面録画する

まず、AirPods は Mac に繋げておき、さらに Loopback で該当のデバイスセットを選択しておきます(上の画面)

QuickTime Player を立ち上げます。
画面上部の File から New Screen Recording を選択します。

あるいは、command + shift + 5 のショートカットで、いきなり下のような録画準備画面が出ます。

ここで Options からマイク入力の選択肢が出るので、Loopbackのデバイスセットの自分で決めた名前(ここではLoopback Audio)を選択します。

そして、録画開始します。

ヘッドホンをしたままGather.Townで音声共有する

こちらの設定も同じような感じです。設定から Audio / Video を選択し、入力で Loopback Audio を選択します。出力は AirPods がオンになっていれば勝手に選択されます。

長い道のりでした!!これで AirPods のノイズキャンセリング機能を存分に使いつつ、内部音声の共有/録音・録画ができます!!

ちなみに、無料版(お試し版)だと使用20分を超えるとノイズが出て来ます。20分以上連続して使うことはないと思うのですが、購入を検討します!→結局購入しました。

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