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はじめに

世界最古の笛と考えられているのは、ドイツウルム近郊の洞窟から出てきた骨の笛で3万6千年前のものだそうです。中国の河南省で発見された指穴のあいた骨の笛は紀元前6千年の頃のものらしいです。このように笛の歴史は大変古いのですが、何千年経ったいまでも、管に穴を開けて指でふさいで、いろいろの音を出すという構造は変わりません。
人類は、身近な材料で手軽に作れた笛を吹いて楽しんできました。太古の人が吹く笛と現代の人が吹く笛の音色にちがいはありません。笛の音色は人間の心をとらえつづけています。そんな笛に魅入られて、七曜工房では色んな笛を製作しています。
オーケストラで使われる笛と言えばフルートとピッコロですが、世界中には色んな笛があり、歴史的にも色んな笛が現れたり消えたりしています。

CONTENTS
はじめに
1 七曜工房の笛~その1(種類)
        ~その2(構造)
        ~その3(素材
        ~その4(塗り)
        ~その5(管種と指孔)
2 6孔笛を吹く
3 五線譜と絶対ドレミ・相対ドレミ
    ー閑話ーインディアンフルートと尺八
4 実音で吹く
    -閑話ー実音楽器と移調楽器ー
5 実音で吹かない
6 でもやっぱり実音で吹きたい(移調)
7 実音で吹くのに楽に吹ける笛
        ~その1C〈ハ〉調に移調して吹く)
        ~その2(移調の早見表から探して吹く)
        ~その3(日頃よく使う管種は?)
8 笛の二重奏がしたい ~その1(同一音)
            ~その2(協和音)
    ー閑話ー祭笛の協和
9 ピアノなどの実音楽器と一緒に吹きたい
10移調の方法 ~その1(ある調から他の調へ)
        ~その2(移調を上・下)
11譜名と譜
おわりに

図ー1 移調の早見表


図ー2 合奏の早見表


図ー3 協和する笛