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【ゲーム好きUXデザイナーが語るゲームの魅力】 Fortnite - フォートナイト

こんにちは、ゲーム大好きデザイナーのNanaです。
先日、超有名タイトル「フォートナイト」のUXデザイナー、セリア・ホデントさんのトークを聞いたんですが、ゲームのUXデザインは奥深く、認知心理学の観点でとても勉強になりました。自分は普段プレイヤーとしてゲームを楽しんでいますが、UXに関わる仕事をしていると「これはいい設計だな」と思うことが沢山あります。

今日はそんなプレイしながら感じた「いいね!」をご紹介したいと思います。そしてそれらは「推しのゲームを紹介したい!」という純粋な私欲に基づいて綴られています。みなさんも一緒にゲーム沼にはまりましょう。

今日は”フォートナイト”についてご紹介

フォートナイトは、Epic Games社が出している超人気タイトルで、登録プレイヤー数は実に3億5,000万人を超えています。Eスポーツの文脈でワールドカップを開催し、優勝賞金総額は32億円(!)、しかも16歳のプレイヤーがソロ部門で優勝したために大変話題になりました。

ゲームの形式はTPS(3人称視点シューティングゲーム)で、銃撃戦をして最後まで生き残る「バトルロイヤル」がメインコンテンツです。荒野行動やBUPGをやってる方には馴染みがあるかもしれませんが、生き残ってる人数が減ってくると舞台も狭くなっていき、敵と鉢合わせする可能性がどんどん上がります。1ラウンドあたり数秒(即死)〜30分くらいで遊べるのが気軽ですね。

では早速UXデザイナーが語るフォートナイトの「いいね!」をご紹介します!

マネタイズの方法、いいね!

すみません!いきなりお金の話です。でも本当にいいんですよ!
3億人のユーザーが遊べる世界ってどうやって実現できると思います?

それは、基本プレイが無料だからです。しかもこのゲームはPC、プレステ、Swich、スマホ、iPad、どれでも遊べるんです。オンラインゲームで重要なのって、まずはいつ行ってもプレイヤーがわんさかいるかどうかだと思うんですよ。ちゃんとマッチングする!コミュニティが賑わっている!

ではどこでマネタイズしてるのかと言うと、スキンと呼ばれる自分のアバターを充実させることにお金を使います。自己表現の部分です。フォートナイトの世界観は後述しますが、非常にクリエイティブです。そこでこの課金要素が生きてくるわけです。

もちろんお金をかけなくたって遊べるんですが、初期のアバターを使っていると「こいつ素人か?」って他のプレイヤーに舐められてるような気がしてくる(幻聴乙)。そんなプレイヤー心理を巧みに弄ぶ課金仕様です。結構高かったりするんですが思わず買ってしまいました。

↓一式揃えると普通のゲーム1本くらいの値段になる。

あとはバトルパス/シーズンパスと呼ばれる要素ですね。このパスを購入すると様々な特典が得られるんです。特典といっても、攻撃力が上がるとかではなくて、アバター要素のボーナスとか経験値がたまりやすくなるとかです。自分はエンジョイ勢なので特に課金してません。詳しい方いたら教えて欲しいな。

こんな風に、自己表現の部分でお金を使って手に入れたい要素が絶妙に用意されているんですよね!それにもかかわらず、戦闘の基本スペックには何の影響もしないので「完全に実力勝負でフェアな戦いができる」のが最高のポイント。よく日本のソシャゲは「強くなりたいなら課金」みたいなのあるじゃないですか。でもフォートナイトは違うんです。ゲームにおいては誰でもフェアに戦えるから、小学生からおじさんまで努力次第でどこまでも楽しめる。これがプラットフォーム継続のために非常に重要仕組みだと感じてます。

探索と収集、いいね!

フォートナイトでは他のTPSにない要素があります。それは「建築」です。
隠れる場所がない?それなら自分で作ろう!
こんなキャッチコピーが昔表示されてた気がします。バトル中に自分の身を守ったり攻撃に利用したりできる建物を建築できるんですが、これに使う素材はゲーム開始後に自分で集めます。フィールドに置かれているあらゆるものをツルハシで壊しまくるとそれが素材になります。

同様に、武器も現地調達です。フィールドを探索して、落ちてるのを拾ったり宝箱を見つけたりします。どんなに強い人でも最初の武器が手に入らなかったら開始数秒であっけなくやられてしまったりします。

この要素もとても素晴らしい。確実に発生する要素(武器を手に入れる方法にルールがある)とランダムに発生する要素(何が出るかはわからない)の組み合わせがユーザーにいい塩梅で「くやしい!」「うれしい!」を提供してくれる。

建築素材や武器集めで共通しているのは「探索」と「収集」という行為です。人は発見を求めてフィールドを歩き回る「探索」が好きだし、コレクションをしたいという「収集」に関する欲求もあります。さらに、そこに他プレイヤーとの「競争」が入ってくるので、もう必死になって遊びます。


実力勝負、いいね!

これはマネタイズのところで話してしまいましたが、フォートナイトは完全に実力勝負です。課金したからと言って強くはなりません。建築だって訓練がいるし、エイム(銃の照準を当てること)だって初心者は大変です。

でもそれってスポーツと一緒で、練習さえしたら上手くなる要素なので「努力」=「結果」になるんですよね。だからお金のない子供でも十分楽しめる。子供でも実力さえあればヒーローになれるのがフォートナイト

自分は先日中学生の子と遊ぶ機会があったんですが「君プロゲーマーなの!?」という強さでした。敵に囲まれても打ち負かし、チームメンバーがダメージを受けてれば助けにくる、まさにヒーローそのものです。その子も毎日練習して、色々試して強くなったようです。とてもリスペクトできる体験でした。


成長実感、いいね!

ゲームでモチベーションになる要素、それは「成長実感」です。これはこれまでの話の総合要素にもなるんですが、フォートナイトには成長実感をさせてくれる要素が多分に設計されています。

まずは、戦いで得られる経験値「XP」です。XPをたくさん集めるとレベルが上がるのですが、前述の通りフォートナイトはキャラ自体のスペックが強くなる設計ではないので、XPは文字どうり「経験値」を表すことに集中しています。

ちょっと見にくいかもしれないんですが、左上にチームメンバーのレベルが表示されてます(レベル🔥326🔥)。3桁いってる人は相当やり込んでいるはず。強そうですね。

こういうレベルアップ要素は成長実感に直結しますよね。各試合が終わると獲得XPが「シャキーン!」と良い感じのアニメーションとともに表示されて、レベルが上がる。嬉しい。

あとはデイリーチャレンジといって、その日に達成するとボーナスがもらえるタスクもあります。例えば「xxの武器でxxダメージ与える」とか。こういったものもクリアしていくと成長実感につながりますね。明日もログインしたい。

そして前述の課金要素であるバトルパスも成長を感じさせてくれる要素です。バトルパスには「ティア」と呼ばれる進行度を表す数字が用意されていて、経験値をたくさん詰むとティアが更新されていきます。プレイヤーにはティアに合わせて新しいスキンなどの「報酬」が与えられるので、これが開放されていくと成長実感や達成欲求が満たされる仕組みです。く〜!憎いね!


他人との繋がり、いいね!

フォートナイトは一人で遊ぶソロモードを除けば、あとは他人との協力プレイが中心になります。オンラインを通して遠く離れた人とも一緒に遊べるって素晴らしいですよね。

協力プレイで大事なのは何と言っても「助け合い」です。チームで戦う場合、生き残っているチームメンバーが多いほど、他チームとぶつかった時に勝ちやすくなります。自分がピンチの時に誰かが助けてくれる、誰かが怪我をしたら回復してあげる、そんなやりとりができると嬉しくなりますよね

そういえば昔フォートナイトで面白い追加アップデートがありました。プレイヤーが戦場に向かう時は皆んなでバスに乗るシーンがあるんですが「バスドライバーにお礼を言う」という機能がついたんです。バスドライバーなんてキャラクターとしては出てこないですし、もちろんバスも戦場に向かうまでの流れの一部です。言ってしまえばゲームプレイとは何の関係もない機能がアップデートされたんですね。

でもこれがすごくよかった。「誰かにお礼をする」というのが、とても温かみがあったんです。バスに乗って戦場に降りるまで少し時間があるんですが、その時の手持ち無沙汰感が解消されますし、お礼を言うと「xxxさんが、バスドライバーにお礼をした」と表示されるのが他の人にも見えます。オンラインのゲームで顔も見えない環境なのに「その画面の向こうには人がいる」というのが感じられるんです

また、フォートナイトでは「エモート」という最高な体験が設計されているんですが、これは単純に言うと「踊る」機能です。これも戦闘にはまったく関係ない要素なんですが、これがフォートナイトを芯から楽しくしている!!

オンラインで誰かをちゃかすとき、敵に勝ったとき、フォートナイトではとりあえず踊ります。それをプレイヤーみんながやるから面白い。


世界観、いいね!

わたしがフォオートナイトの新シーズン(バージョンみたいなもの)で毎回感動する要素があるんですが、それはシーズンの幕開けムービーです。まるでPixerの映画みたいに綺麗で、めちゃめちゃ凝ってるんですよ!

わたしはクリスマスの時のトレーラーが好き↓

今シーズンのスパイコンセプトもいい↓


ムービーにはフォートナイトの「おちゃめでノリが大事な世界感」がぎゅっと凝縮されています。


クラブカルチャーとの繋がり、いいね!

この「おちゃめでノリが大事な世界感」と「エモートで踊る」という要素は、海外のミュージックシーンとも非常に相性がよく、世界的な有名DJがフォートナイトでライブを開催しています。

これまでにやった人だと
・Marshmello
・Dillon Francis
・Steve Aoki
・deadmau5
・Diplo
・Major Lazer
などなど。大御所ぞろいです。他にもいるかもしれません。

特にMarshmelloはゲームプレイヤーとしても相当強いらしく、フォートナイトワールドカップにも出場していました。とてもアイコニックです。


あこがれ、いいね!

さて、気がついたらこんなに長くなってしまいました。。
最後に紹介したいのは「あこがれ」でございます。フォートナイトで勝つことはなかなかに難しいと感じています。実力がすべてなので、どうしてもベテラン強プレイヤーには敵わないことが多く、自分に関しては本当にヘッポコです。それでもゲームがしたくなるのは、いままで紹介してきた「楽しくなる仕組み」がもちろん作用してるからなんですが、それと同じくらい強いプレイヤーが活躍するのを見て「あこがれ」があるからなんですね。

フォートナイトは自分がやられてしまうと、自分をキルした人のプレイ画面を覗くことができます。そしてそこからテクニックを盗むことも可能です。自分を倒したプレイヤーがすごくいい試合をしてたら、心の底から「この人すごいな〜!」「え、そんな戦い方できるの!?」って見入ってしまう

とくにワールドカップの生中継は凄かった!!世界中からトップクラスのプレイヤーが集まって、最終局面で壮絶な戦いをする様は凄まじく、一体何が起こっているのかわからないスピードで進んでいきます。手に汗握るとはまさにこのこと。

本当にすごいプレイヤーがたくさんいます。彼らの姿をみていると、自分も頑張りたい、こんなふうに戦ってみたい、という気持ちをもらえます。
あこがれは止められねえんだ!


一緒にゲーム沼にはまろう。

なんと信じられないんですが、ここまで4800文字も書いてしまいました。
実は、この記事に書いた数々の「いいね!」は前からずっと書きたかった内容なんですが、いままで日の目を見ることはありませんでした。今回どうにか書ききれて感無量です。

長々と語ってしまいましたが、ゲームの体験というのは本当に良く設計されていて、いつも感動します。世の中のゲームクリエイターのみなさん、本当に尊敬しています。いつもありがとうございます。

実を言うと、自分がフォートナイトに一番ログインしていたのはシーズン5くらいだったので、最新の仕様とちょっと違う部分があるかもしれないんです。そこのとこはどうかご了承ください。

これをきっかけにゲームに興味を持ってくれる人が増えたら嬉しいです。機会があれば今後も推しゲームの体験を紹介していきたいと思います〜。

それでは!

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