古今東西の「愛してる」:季節
久しぶりの晴れ間は、夏の始まりの合図だった。
空は青く、浮かぶ雲は重厚感のあるフォルムをしている。
木々の緑も活き活きした色で、さっき見かけたワイシャツは、真っ白に強く輝いていた。
この炎天の空の下、僕は今年も君の墓前で手を合わせる。
「愛してる」
声が届いてるといいんだけれど。
===後記===
夏が近づいてくるのを、肌と汗で感じるここ数日。
電車に乗っていたら、この暑さにそぐわぬ黒い衣に身を包んだ男性が。
手に持つ花が慎ましい色を放っていた。
あの人にとっては、誰かに会いに行く季節なんだろう。
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