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asamikooo035
ねぇ。
お前にオレの何がわかる、とかそんなこと言うつもりは毛頭ない。
他者理解なんて不可能だし、そんなことをいっても仕方ないのはわかってる。
だから触れないでほしい。どうか近くに寄らないで欲しい。
せめて、あまりにもその幸せそうなツラをオレに見せないでほしい。
見てて虚しくなる。なんでオレにはそれがないんだろうって。
なんで、オレはいつも独りなんだろうって。
当たり前のことを再認識してしまう。
だからどうか。どうか…そっとして欲しい。
哀れんでもいい。でもせめて眺めるだけにしてくれ。
頼むから。冗談でも救いの手なんて、差し伸べないでくれ。
そんな腕じゃ、オレを支えられない。
生半可な覚悟じゃ、オレはあなたを傷つけてしまう。
枯渇した喉にはありったけの水が必要なんだ。
少しずつじゃない。ありったけ。
でないと、今まで我慢していたものが抑えられない。
本能的に、衝動的に、オレは凭れてしまう。しがみついてしまう。
助けの手なんて差し伸べられてしまったら、オレは正気を保てなくなる。
もう自分の脚で立つことを、止めてしまう。
それが依存だということは一番オレがわかってる。
誰も望んじゃいない。
だから、やめて欲しい。
変な希望を抱かせないで欲しい。変な期待を与えないで欲しい。
最初から踏み入る気がないのなら、はなから手なんて差し伸べないで欲しい。
「いつでも相談にのるよ」なんて、呪いの言葉だ。
君たちにとっての「いつでも」はオレにとっては毎秒なんだ。
いつか、我慢なんてしなくても存分に甘やかしてくれる人がいるなら、それでいいのかもしれない。
でも、残念ながらいまそんな人はどこにもいなくて、出会える保証もない。
だからやっぱり、自分で処理しなきゃいけないんだよ。
でももはや、それすらできなくなったなんて。
じゃあ、どうすればいいんだよ。