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💑恐怖のお見合いツアー7|全7話【短編小説】サクッとショートショート!

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すると先住民は、緑色の気味の悪い液体を僕の口の中に流し込んだ。

僕が激痛のあまり放心状態になり、先住民のなすがままにその気持の悪い液体を飲んだ。

すると、徐々にさっきまであれほど激痛で苦しんでいるのが不思議なくらい痛みを感じず、逆に気持ちが良くなってきた。

さらに不思議な事は起こり、さっきまで恐ろしかった先住民の女性が、僕が好きなアイドルのように可愛く見えるのだ。

この不思議な感覚は、さっき飲まされた不気味な液体の効果だとは脳ではわかっている。

しかし、もともと集中力もなく意思の弱い僕には、この不思議な感覚に抗うこともできず、いつの間にか不気味な液体の虜となっていた。

先住民が女性もとても可愛く見える。

僕はこんな可愛い女性と一緒に居られて、なんて幸せなんだろうと思うようになった。

左右を見ると、僕のような人間が他にも二人いた。

一人は僕と同じ地球人、肥満体型で頭はハゲて歯もボロボロな50代くらいの男性と、地球人とは少し違い人種の人間のような生物がいた。

その生物のやはり肥満体型をしている。

どうやらこの先住民は肥満体型の人間が好きなようだ。

しかし、こうして考える事も徐々に面倒だと思い始めてきた。

それより、さっきの不気味な液体をまた飲みたいと思っている。

そして動いたりするのも面倒になって、このままここで一生過ごすと思うと幸せでたまらなくなっている。

僕はなんて幸せな人間なんだろう……。



どれほどの月日が流れたのだろうか、時間の感覚がもうわからなくなっている。

一日に2回、あの美味しい液体を、あんな可愛い女性が僕に飲ませてくれる。

僕の糞尿も、その女性がキレイに処理してくれて、なんて素晴らしい女性なんだろう。

僕はこの素敵な女性に愛されている。

僕ななんて幸せなんだろう。

僕はあのお見合いツアーに参加して良かった。

こんな素晴らしい女性と一緒に暮らすことができたのだから……。


< おわり >

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