💑恐怖のお見合いツアー4|全7話【短編小説】サクッとショートショート!
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もしかしたらこの世界の先住民なのかもしれない。
姿は見えないが、不思議な言語が至るところから聞こえる。
いつの間にか僕達のバスは、先住民に囲まれているようだ。
僕はバスのタイヤと車体のわずかな隙間に身を隠そうとしたが、お腹の脂肪が邪魔でうまいように隠れる事ができなかった。
僕はこれほどまでに自分の肥満体型を呪ったことはなかった。
死にものぐるいで、体を車体の隙間にねじ込むとバスの方から男性の声がした。
その声の主は参加者で唯一の若くてカッコいい、あの青年だった。
青年は両手を上げ、ゆっくりと歩き先住民に声をかけていた。
「ぼ、僕達は、危険ではありません。 どうか姿を見せてくれませんか?」
先住民に刺激を与えないように、大きな声であっても優しい感じで、訴えるように青年は声を掛け続けた。
「キャーーーッ!!」
バスの中から女性の悲鳴と共に、青年の胸の中央には長い木の槍が刺さっていた。
槍の刺さった青年はその場に崩れるように倒れ、体はピクピクと痙攣していた。
バスの中からは、今も悲鳴が聞こえる。
そして次から次へとバスの参加者が、先住民に抱えられ連れて行かれていく。
その時僕は先住民の姿をはっきりと見えることができた。
先住民の大きさは僕達と同じ位の大きさで、胴体の部分は人間に似ている。
男性は筋肉質な胸板があり、女性には乳房もあった。
しかし、それ以外は僕達人間とはあまりにも違いすぎた。
足は4本もあり、手は2本だが人間に比べて2倍の長さもある。
顔は豚のような感じだが、目は4つもある。
細かく言えばきりがないほど、人間とはまるで違っていた。
そして僕の前にも先住民の魔の手が襲いかかった。
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