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再考:短編📕コロナ禍の元で

大切な人と久しぶりに手を繋いだ。
嬉しくて、凄く心が温かくなった。
今の気持ちを忘れずに生きていきたいと思った。
こんなに幸せな気持ちに
『手をつなぐ』ということだけで思える私は、あなたと出逢えた私は、やっぱり幸せ者だった。
緊急事態宣言が解除されたら会う約束をしていた。
けれど宣言の期間は延長されるばかり。

ついに身近な人が新型コロナウィルスに感染してしまい、恐怖を覚えた。

あなたにいつ会えるか分からない状況だったから、私は不安で…涙がでた。
あなたの身に何かあったらどうしよう…。

コロナ禍になる前、当たり前のようにあった日常は当たり前ではなかった。
どうして気付けなかったのだろう。

『手をつなぐこと』
『並んで歩くこと』
『顔を見て話せること』
『肩を借りて眠ること』

全て当たり前なことではない。

『手をつなぐだけ』…。
そんなふうに思っていた自分はなんて愚かなのだろう。嫌になる、涙がでる。

『人を愛すること』
それだけで奇跡なのだと思った。

コロナ禍は、
『必ず来る明日を、どう前向きに変えられるか』そう、教えてくれたのかもしれない。

それから短い月日を経て、
私たちは結の杯を約束した。

奇跡に奇跡を重ねた、言葉にできない感情に包まれた。

歴史から学んだことを忘れずに…
これからも、ともに。

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