最高のシリーズハイローの新作を見てきた話

こんにちは。数ヶ月前推しへのお気持ちを流し随分な月日が経ちました。久々の更新です。
今回は三年ぶりにかの有名な芸能事務所LDHがプロデュースする超大型コンテンツHiGH&LOWの新作が公開されると聞き、銭湯を経営するヒーローにどっぷり浸からせていた体を浮かせ、横浜アリーナという名の映画館に足を運んで参りました。
結論から話しますがこの作品、今年一です。前回のTHE WORSTを公開からかなり経った時期に鑑賞し、その衝撃に心を奪われ続編が見たい!という気持ちだけで全てのサブスクの買い切りとDVDとBlu-rayを購入した甲斐が本当にありました。金なら出すを地で行く女。
その課金の努力故に実りを遂げた現在、その最高を更に上回るような作品がお出しされたので大変に満足です。寧ろ課金以上のものを得られました。THE WORST Xを得た自分は最強です。残業でも何でも来い。

本公開からもうすぐ六日程経つのに何でこのタイミングでnoteを書いているんだという感じなのですが、9月16日から配られる入場者特典を手にしておいた方が良かったと後悔する輩が絶対にいると思い筆を取りました。悪いことは言わない、絶対にもらっておけ。
とはいえあの初見の衝撃を多くの方に経験してもらいたいという気持ちの方がでかいので、本編に踏み込んだ話は除きどの辺を見てもらいたいか、どこが最高だったのかを書かせて頂こうと思います。

カメラワーク/キャラの見せ方が天才

ハイローの良い点ってとにかくあらゆる見せ方が最高なんですよね。圧をかける所は圧倒的人数を用意する、反面多人数でも主要メンバーがどこにいるかははっきりとわかるような絵を作る、というメリハリはハイローならではだと思います。ウォーリーを探せとサイゼの間違い探しは見習った方が良い。Lスティックバカになっちゃったみたいな躍動感あるカメラワークもありますが、定点からの視点でもしっかりと見せてきます。何をどこから見ても飽きません。
私は喧嘩とかしたことないので喧嘩をする楽しさを知りませんが、盛り上がってる!楽しそう!という空気を画面で感じさせるのはこのシリーズしかできないでしょう。さながらお祭りに参加している錯覚を覚えるんですよね。VR納涼祭。最近コロナでお祭りも中止になったりしてるので、この機会にどうでしょうか、VR納涼祭。

この後も話しますが、今回複数の人間関係に着目する場面が結構多く、余白や余韻を感じる機会が多いです。これがもう堪らない…。今までのシリーズもこのようなことがありましたが、今回の双柱は特に良かったです。この人今こんなこと考えてるんだろうなあとか、この人こういうことするんだろうなあとか予想しながら見てみるのも乙だと思います。全部外れましたが。

曲の使い方が最高を超える

ハイローって音ゲーだったっけ?それともシンフォギア?ってくらい歌入りの曲を有効活用してくるんですけど、今回も相当数あるのでアドレナリンがドバドバ出まくります。この音ゲーはDNAに素早く効く。特に殴り合いシーンのサビの使い方は必見です。こんなに体が乗ることあるかね?ってくらいノリノリになります。ジェットコースター…そう、このワクワクはジェットコースターに乗った時の感覚。
あと今回バラードが普段より多めに採用されております。本筋の話になっちゃうので割愛しますが、歌詞も最高だしその曲を背景に殴り合ったり物思いに耽るキャラの見せ方も最高です。ぜひ良い顔を見ながら余韻に浸ってください。

登場人物が印象に残りすぎる

Q.Twitterで順々に紹介されるキャラを見てても「ウヒョーッ!」ってなったのに、実際動いたらどうなると思う?
A.呼吸が苦しくなる
最高のビジュアルに対し最高の性格をお出しされちゃったら誰しも胸が苦しくなるんだよなあ…。こんなにたくさんの人数いて2時間じゃ覚えられなさそう、という先入観は捨ててください。劇場を出る頃には全員覚えてます。歴代総理大臣を覚えるよりも早く覚えられるので、歴代総理大臣達はもっと自分を主張してほしい。ちゃんと誰が何という名前なのかも出してくれるので、かなり良心的です。
多くは語りませんが、全員が全員大ぶりなことをしていなくとも心には彼らがしっかりと刻まれます。私は本日時点で数回視聴してますが、回数を踏むたび「そういえばあのキャラよかったな」と見るたび違うキャラに心を奪われてます。

特に今回真の敵が最初からはっきりと見えている分、敵だと分かっているからこそヴィラン側の魅力が増していると思います。今までのシリーズは真の敵は誰なのかが見えないまま戦っていたのが主流だったので、そこを踏まえると今作は異色なのかもしれません。
そして皆憎めない。全然憎さがない。総じて見れば結構酷いことはしているものの、どこか可愛らしさや哀愁が漂っているので、席を立った頃には「あの子悪いことしてたけど、なんかよかったな…」なんて思っていることでしょう。敵側にも敵側の心境がある。

それから何よりも印象的なのがファッションです。特に須嵜。あの短ランにあの肩幅はなんだ?と言わんばかりの平成を背負いすぎたビジュアル。ある一定の年齢に達した人には馴染みがありまくりかと思います。さながら作画はC●AMP。とか思っていたら氷室も短ランなんですよね。令和のこの時代に短ランの新規絵が二枚も見られるなんて思いもしませんでした。
いいですか、落ち着いて聞いてください。あなたが眠っている間、令和四年の時代に短ランのキャラクターが二人も増えました。

各々の人間関係

今作の魅力はここに尽きます。もう人間関係とにかくすごい。「こんなことある????」の雪崩が押し寄せます。
まずTHE WORST全体の話になるのですが、幼馴染だったり同中とか同じ団地だったとか、映像本編にはない裏設定を含めて「昔馴染み」という関係性があらゆる場面で出てきます。前作の話になりますが、鬼邪高全日のメンバーは轟を除き昔住んでいた団地の人たちが集まっており、全員顔馴染みです。それから鳳仙学園にいる小田島と志田が幼馴染、佐智雄と沢村が同じ中学だとか、今在籍している学校以前に出会っていた人たちというのが集まっております。皆こういうの好きでしょ?私は好きー!

今回もふんだんにこの設定がお出しされております。敵側のメインである瀬ノ門工業の須嵜と天下井は小学校以前からの幼馴染、江罵羅商業高校の三人は轟と面識があります。ここの関係性が今作最大の魅力であり、誰しもが心奪われる要因となってます。
なぜここが魅力的なのかをここで語ってしまうとかなりのネタバレになってしまうので何も言いませんが、本編メインである瀬ノ門工業の二人には最後にどんでん返しが待ち構えています。気を確かになさってください。体も意識も心も持って行かれないように。
またここを知ってしまうと「もう一回見ても良い?」につながります。存分に何度も見てください。初見と印象が180度変わります。

前作からの成長

初見でも全然楽しめる作品ではあるのですが、とはいえあくまで前作THE WORSTの続き。各々の成長がしっかりと見える部分もご用意されてます。初めて見る人も、前作やその前からハイローという作品に触れている人でも楽しめます。
前作からの主人公である楓士雄は鬼邪高の頭となり、本当に強い男とはと考えを改める場面がいくつか出てきます。売られた喧嘩は買うまでという考えしかなかった一本道の楓士雄が、しっかりと頭を使い真面目に悩むなぞ前作から見ればかなりの成長です。
それを踏まえると、今作には楓士雄を成長させるいろんな「強い男」が出てきます。純粋に喧嘩が強い男もいれば、体ではなく頭が強い男も、さらに喧嘩が強いのに筆頭ではない男も出てきます。本当に強い男とは何か、というのを真面目に考える主人公の成長が、今回は全面に感じ取れます。

それからハイローを最初から見ている方には驚愕だと思うのですが、轟がめちゃくちゃ成長してます。喧嘩の強さはもちろん、心の在り方や人との付き合い方がかなり人間寄りになっております。初見の人は「人間寄り…?」と思うかもしれませんが、ハイローシリーズを最初から見ている人からすると「轟ってこんなに他人に歩み寄ることできたの…⁉️」と声に出したくなるくらいの衝撃です。
それを踏まえるとTHE WORSTは見てないけどそれ以前のハイローは見てたよ〜という人も存分に楽しめる作品なのかなと思いました。所謂出戻り勢というやつ。前作で不動の頭である村山は卒業してしまいましたが、その次の役目として、ハイロー本編との繋がりを轟が担っているなと伝わってきました。

初めて見る方へ

ここまでつらつらと良し悪しを語ってきましたが、もう後は本編を見てくれ!その目で確かめてくれ!という思いしかありません。なので、熱意のお気持ちはここで終了とさせて頂きます。
最後に初めて見る人には色々と疑問点があるかと思いますので、それに対しての私なりの回答をお出ししたいと思います。

Q.前作を見た方が良い?
A.見なくても大丈夫!

前作を踏まえての話はあるものの、敵側は今回がほぼ初参戦です。「瀬ノ門の前日談とかあるでしょ?」「鎌坂高校の話ってどこから見られますか?」と聞かれてもそんなものはない。

Q.とはいえちょっとだけ復習したいんだけど、何から見れば良いの?
A.とりあえず前作の「THE WORST」だけで大丈夫!

復習して存分に今作を楽しみたいという方、めちゃくちゃありがてぇ…。基本的にあらゆるサブスクとDVDが出ている「HiGH&LOW THE WORST」を見ておけば大方理解はできます。ハイローまで遡らなくても大丈夫です。また、あらゆるスピンオフ作品がありますが、そこまで見る必要はありません。それでもちょっとつまみたいな…という人向けにキャラ別で何見たら良いかのお勧めを置いておきます。
・鬼邪高全体→エピソード0
・轟一派→ドラマ版ハイロー(2期)、THE MOVIE
・楓士雄と司→エピソード0、6 THE WORST
・鳳仙学園→鳳仙学園日誌
・森崎ウィン→6 THE WORST

Q.ハイロー見てた時ちょっと怖かったんだけど、怖い?
A.コワクナイヨ…!

基本殴り合い罵り合いの喧嘩があるドラマを怖いと思ってなければ怖くないです。ハイローシリーズは喧嘩に加え人間の汚い所、大人世界の闇などが散りばめられ恐怖を感じる人はめちゃくちゃ怖いな…という仕様にはなってましたが、安心してください。THE WORSTシリーズは少年ジャンプのノリなので、ライトな気持ちで見ることができます。
人間が人間を殴るところは見たくない、痛そうなのはちょっと…という人には酷かもしれませんが、ハイローシリーズから比べると健全そのものです。人刺されたり車で轢かれたり生コン飲まされたりしないから…。

長々と話してしまいましたが、後は己の目でその衝撃を見ていただければと思います。まだまだ公開が始まったばかりなので、ゆっくりとした気持ちで劇場に足を運んで見てください。
ただ、瀬ノ門のビジュアルだけで「いいかも」と少しでも思った人は16日から一週間以内に劇場に向かってください。悪いことは言わない、もらえるものはもらっておけ。

それではまた機会がありましたら、お会いしましょう!七尾でした。

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