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勝手に1日1推し 233日目 「光る君へ」
「光る君へ」脚本:大石静 ドラマ
ついに終わっちゃいましたね~。大河ドラマをこんなにしっかり見たの、初めてかも。
てか、遅くない?もう1週間たってるじゃん・・・。ごめんて。やっと見たのよ、師走ですので。この1週間、幾度となくタイムラインで流れまくってくる「光る君へ」攻撃を回避するのに一苦労だったぜ(回避できてない説あり)。はっ。やっと鑑賞したんで、思う存分多くの方々の解釈やら考察やらを漁れるわ。
さて、改めて1年間って長いよね。もう年末かあ・・・って思うとあっという間だったなあって思うんだけど、週に1回、1年間かけて紡がれる物語が完結したって思うと長くない?尋常じゃなくない?とか思う。
スタッフ・キャストの皆様、お疲れ様でございました。と言いたい。
1000年以上の時を超え、豪華絢爛、美麗荘厳な平安貴族の世相、風俗を見られたことだけでも大満足でございました!雅でしたね!
100カメとか見て、そのセットや衣装など美術担当の方々の熱量の凄まじさに圧倒されてました。常に主題が細部に宿っているからこその「光る君へ」だったと言っても過言ではありませんね。さすがNHK!予算~。
脚本もすんばらしかったですよね。流石!
だって、まひろって道長と一緒になればイージーモード全開の人生だっただろうし、かりにあの立場だったら現実問題、断れなかったであろうなのが、時代考証的には正しそうじゃない?でも、そこを単なる恋愛に落とし込まず、ソウルメイトとして対等に描き、更に、まひろは自分の幸せは自分で決めるっていう現代的価値観を貫き通してて、つまり、まるっとまあまあフィクションだった訳だけど、だからこそ、史実から広がる解釈の自由さ、創造力の豊かさや逞しさを感じ、畏敬の念を抱きましたよ。
史実と物語が絶妙に絡み合い、過去と現在がリンクした、世の常と人の常の普遍性を感じずにはいられない一大浪漫だったです!
物語や歌など、創作物によっても人は生きる力を得ることができるんだよなって改めて思ったし、芸術、伝統、文化に感謝!!!ってなってます。
それと、キャスティングした人、誰?天才くない?ってなってます。キャスト全員、もれなく最高でしたよね!!!
幼年から青年、壮年、中年と過剰なメイクなく演じ切る皆々様、すごーい(←語彙力・・・)!!しかも、しっかりその年齢に見えてるから凄いよね~。特に帝!一条天皇の年齢の変化とそれに見合った成長、見応えがありました!塩野瑛久さん、美しかった。
方々で囁かれておりますが、私だって芸人さんたちの起用の誉を叫ばずにはいられないよ!特にロバート秋山さん、実資良すぎた!「クリエイターズ・ファイル」とか凄いもんね。誰にでもなんにでもなれるもんね。芸人さんってもともと個性的な方ばかりだしコントとかで誰かに成りきることには免疫があるもんなあ。そりゃあ演技も達者でいらっしゃいますわよ・・・。乙丸ぅぅ、矢部さんも良かったな。最後まで生きててよかったな。「光る君絵」欲しいな。
まあ、まひろと道長、吉高由里子さんと柄本佑さんあっての、ってのがもちろんある。本当に演技オバケだし、彼らの出てる作品に外れなくない?いやぁ、見続けて良かったです。
黒木華さん、竜星涼さんも良かった!!
道長が逝ってしまったことと、大盤振る舞いなオールキャスト出演なこと以外(まひろと倫子のシーンはちょっとひりひり)、そこまでドラマチックな展開なく全て回収した最終回も良かったなあと思っていて、登場人物たちそれぞれの辿った時(人生)の流れが、現代へと続く長い歴史の一ページであったかのように思えて、その静かな幕引き後の世の流れに思いを馳せたんですよね。で、「嵐がくるわ」でしょ?急に史実に忠実じゃん。大河ドラマとしてしっかり終焉迎えましたなってなった。あの、まひろの挑戦的な顔のアップが、彼女がまた何かを創作するのではないかっていう力強さと、はたまた、これは彼女の描いた物語だったのではないかっていう含みをも感じて、余韻に浸りまくっちゃった。
道長の最後の手がオープニングの手だったの(?)鳥肌だったんですけど。YABAIですね。
あと、こちらも方々で囁かれておりますが、クライマックスの朽ち果てた鳥かごの辺りから、いろいろな解釈が出来そうですね。それこそ、劇中の「光る君の物語」と同様、人の数だけ解釈があるってことですなあ。最後の最後まで物語の力を伝え続けているの、いいなあって思います!
来年度も版元の蔦屋重三郎のお話だし、文化をテーマにした大河ドラマ、いいですよね!「こんなん大河じゃない!」との声が聞かれるとか聞かれないとか。そんな声、耳をふさいであーあー言っときゃ聞こえません。私は見るよ!社会や時代を切り開くのは戦いによる勝利だけではありませんのよ。
更に、別に知らんがな選手権第一位だと思いますが、最後に私的ベストシーンを発表しちゃいます!ちゃら~ん♪
まひろに「源氏物語」のインスピレーションが湧き上がった時の、折り紙(色紙)が天からひらひら舞い降りてきたところです!!
え?知ってた??ありきたり???面白味ない????
うるせーやーい!だって、あの演出に痺れないでいられる人いる?本作演出中で最高潮に華やかでメタ的だったじゃない?冷静沈着、余裕綽々なまひろちゃんの脳内があれくらいスパークしなくちゃ「源氏物語」が誕生しなかったんだと思うと一層愛おしいシーンだなって思いません?
正直、特に最初の方とか忘れちゃってる自信あるけれど、このシーンはきっと私同様多くの方々の印象に残っていると思います。素敵な演出でしたよね!
それから、役者さんたちのスタイルが良すぎてあまりにも「あさきゆめみし」生き写し(?)な件についても言及しておきます。頭身ヤッバ!最近、3次元が2次元を超越しにきてる!!!あっぱれ。
日本史とか全く疎いマンなので授業で習ったこととか完全に忘れていたけれど、SNS上の見知らぬ有識者の方々にお助けいただき、歴史的背景を含めふむふむしながら楽しめました!!1年間、どうもありがとうございました。
ということで、推します。