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【初心者投資家の読書(5)】お金が増える米国株超楽ちん投資術

投資はリスクではなく、人生のリスク分散の方法
米国株長期投資ならば、誰でも安定して資産が増やせる

初心者の率直な感想

ここまで何冊か投資にまつわる本を読んできたが、まだまだ投資はわからないことだらけです…。

バフェット太郎さんの『バカでも稼げる「米国株高配当投資」』を読んで興味が沸いた、米国株投資を深掘りするためこの本を手に取りました。

・日本株ではなく米国株

・短期投資ではなく長期の積み立て投資

という2点は2つの本で共通していますが、細かい投資方法は異なります。

この本で紹介される米国株の魅力

1.人口が増加しており、消費成長国であること
2.投資に見合った法整備がなされていること


米国のニューヨーク証券取引所やナスダック証券取引所は上場基準が厳しく、かつ上場した銘柄についてもしっかりと評価をおこない、成長性がない銘柄は即座にOTC(店頭)市場に移されます。しかし、日本では上場基準こそ厳しいものの、よほどの不祥事以外では退場にはならない。

過去50年、年平均20%超のリターンを獲得し続けてきた世界的に有名な米国の投資家、ウォーレン・バフェット。彼は家族への遺言として「現金の10%を短期国債に、90%をS&P500に投資せよ」と言っている。

米国では投資家の目が厳しく、経営者の評価の仕組みが日本とは全く異なる。米国企業の経営者は、ROEや営業利益率、粗利、売り上げなど、投資家が満足する数字を達成することを強く意識している。

米国の超大型優良、連続増配高配当株に投資し続けるバフェット太郎さんに対し、こちらはETFや投資信託をオススメしています。

投資の王道とされているインデックス投資。バフェット太郎さんはインデックスに勝つためにあえて自分流の投資戦略を行っていましたが、ズボラな性格の自分にはインデックス投資をとる方が無難だと考えているため、この本はとても参考になりました。

Q:30歳共働きです。最近子供が1人生まれました。現在、妻は育休中ですが、復職後は夫婦で税込年収800万円、手取りで600万円程度です。資産は200万円程度しかありませんが、どのような投資方法がありますか。

Q:66歳男性。65歳まで雇用延長で働き、完全にリタイアしました。子供は皆独立し、妻と二人暮らしです。退職金などで預金が4000万円ほどあり、年金と合わせると老後資金は足りると思います。とはいえ、預金ではもったいないので投資したいです。

楽天・全米株式インデックス・ファンドなど注目の投資信託・ETFの具体的な商品や、ゾエティスなど注目個別銘柄、さらにコカ・コーラやウォルマートなどアメリカ有名株の解説もされています。また年代別のおすすめポートフォリオも紹介されています。

さらに初心者が気になるネット証券各社の特徴や口座の種類・上記引用のような投資に関する初歩的な質問に関しても丁寧に解説されています。

将来投資を仕事にしたいといったビジョンも持っていませんでしたし、当時、自分がブログや本を書くことになるとは思ってもみませんでした。ではなぜ、投資に力を入れていたのか。それは、「人生の選択肢を増やしたかったから」です。

筆者と私ケンキは投資へのきっかけも同じものでした。

ここまでで、私ケンキの投資方針として、「米国株への投資信託による投資」は一つの有力な選択肢として固まってきました。


この本のマイナスポイント

内容は平易で読みやすい一方、Amazonのレビューで「要約すると節税はフルに使ってS&P500を買えというだけ。」と書かれているように、米国株投資をすでに実践している人にとっては、知っている情報ばかりで物足りない本だといえます。

また個別株投資についても紹介されていますが、たぱぞう氏のおすすめ銘柄を簡単に紹介している程度なので、個別株投資を考えている人には物足りない。

著者

たぱぞう
米国株ブログのカテゴリーではナンバーワンの情報量とPV数を誇る。
2000年より投資を始め、2010年以降、米国株投資を中心に行う。
2016年自らの投資観をブログにて書き始める。現在平均月間100万PV。
2017年より、某投資顧問業にてアドバイザーを務める。
「誰でもできる投資術」「誰でもわかる海外投資」をモットーに執筆中。

内容紹介(Amazonより)

世界一確実にお金を増やす方法教えます
資産運用といえば専ら定期預金という人でも、安心して始められる投資のハウツーを、はてなブログで圧倒的人気を誇るたぱぞう氏が、手取り足取り一から教える一冊。投資を始めてみたいけど、損はしたくない、始めるのが面倒で見送ってきた、今さら始めてもどうせ増えないetc. でも投資に興味はあるんです。そんな投資の初心者にもわかりやすく、かつ、すでに投資を始めているけどイマイチ成果が上がらないという中級者まで役立つ成功のノウハウを伝授。

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勉強メモ

バリュー投資
企業価値から見て株価が割安なままの銘柄に投資を行う投資。株価は企業価値に見合った水準になると考えられており、株価が割安なときに投資すれば、株価が適正な水準になることで利益を得られる。
PBR
一株あたりの純資産と株価を比較した指標のこと。PBRが小さいほど株価が割安であることを示す。
テクニカル分析 
過去の値動きについてトレンドやパターンを把握し、今後の株価などを予想。財務状況や業績をもとに企業の本質的な価値を分析する「ファンダメンタルズ」が重要で、ファンダメンタルズなしにテクニカル分析を行っても意味がない。
ROE
自己資本(純資産)に対してどれだけの利益が生み出されたかを示す。企業の収益性を知ることが出来る。利益が出ていなくても、負債を増やして自社株買いや増配を行うと数字が作れてしまうためあくまで参考にとどめる。
つみたてNISA
投資信託やETFの積み立て投資について、年間40万円を上限に、最長20年間、運用益非課税で投資できる国の制度。運用益には通常約20%の税金が発生する。
米国株は、どのタイミングで投資しても、20年間保有し続ければ上がるという過去統計が存在!よく引用されるのはジェレミー・シーゲル氏が過去統計から試算したデータで、それによると「投資してから1年ではバラつきも大きく、マイナスになるところもあるが、5年経つとバラつきが小さくなり、10年ではほとんど損することはなくなり、15年ではゼロになる」という。誰がどの時期に投資しても15年保有していれば損することはなかった!
投資信託の積立購入はリスク低減に効果のある「時間の分散」が簡単にでき、かつコストも抑えられる。
外国株の配当金の手取りは約72%になる。
ただし、米国で源泉徴収された分に関しては、確定申告を行って「外国税額控除」を受ければ、一部が返ってくる。
著者のおすすめETFの一位は「VTI」というETF。このETFは、米国株式市場の大型株から小型株まで、米国市場に上場する株式の99.5%にあたる約4000銘柄で構成されている。成熟した大企業の銘柄だけでなく、成長の期待される小型株も含まれていて米国市場全体を丸ごと反映する指数。VTIの取引値は2003年から2019年でおよそ4倍にもなっている。これはリーマンショックも経験した上での数字。
個別銘柄を選ぶポイント10カ条
・売り上げは減っていないか
・売上利益率(業態によるが40%以上)は低すぎないか
・営業利益率(業態によるが20%以上)は低すぎないか
・配当性向(50%以下)は高すぎないか
・自社株買い(基準は10年で1割)をしているか
・EPSは下がっていないか
・営業CF、フリーCFが下がっていないか
・配当目当てならば、緩やかながらも増配しているか
・持続可能なビジネスモデルか
・ROEは低すぎないか
原則、年齢が若いほど株式の比率を高めにして、年齢を重ねるにしたがって債権や預貯金の比率を上げる。

・20代〜30代 株式7:債権・現金3
・40代〜50代 株式5:債権・現金5
・60代以降   株式3:債権・現金7
ネット証券会社の特徴
・楽天証券
画面が見やすく、初心者も売買しやすい
楽天ポイントで投資信託を買える、投資信託をクレジットカードで積み立て購入でき、ポイントが付くなどのサービスが強み。iDeCoの手数料も最安値。

・SBI証券
口座数トップ。米国ETFと米国の個別銘柄やETFの積立購入ができるサービスがある。住信SBIネット銀行を経由すると為替手数料が25銭から4銭になる。iDeCoの手数料も楽天と並んで最安値。

・マネックス証券
米国株取扱銘柄数が多い。他社が1300銘柄前後であるのに対して、マネックス証券は約3400銘柄と圧倒的。また指値の有効期間が最高90日間であったり、逆指値や時間外取引が可能であったり、株価がリアルタイムである点が強み。中・上級者に人気
口座の種類
証券口座には3種類存在する。「特定口座/源泉徴収アリ」「特定口座/源泉徴収ナシ」「一般口座」

・「特定口座/源泉徴収アリ」
投資で生じた利益から自動的に税金が差し引かれる口座。基本的にはこの口座でOK。
日本株投資は確定申告の必要がないが、米国株などに投資した際の「外国税額控除」を受けるためには確定申告が必要。

・「特定口座/源泉徴収ナシ」
証券会社から年間の取引内容をまとめた書類を受け取り、それをもとに自身で確定申告をして納税する必要がある。メリットは売買益と配当収入の合算で年間の利益が20万円以内なら、所得税がかからない。例えば高配当投資で配当利回りが年率3.5%だとすると投資額500万円程度までなら収益が20万円以内に収まり、この口座を選ぶメリットがある。

・「一般口座」
一般口座では、自身で年間の取引を把握して損益を計算し、確定申告を行います。手間はかかるが、自身で損益を厳密に管理する習慣が身につく。
つみたてNISAと一般NISA
投資信託の積立購入で「つみたてNISA」を利用すると、運用益が非課税になるメリットがある。税メリットのある制度として、「一般NISA」もある。
つみたてNISAが年間40万円を上限に、金融庁が指定した投資信託や国内ETFを積み立て購入するのに対して、一般NISAは投資信託、株式、ETFなどを年間120万円まで投資でき、5年間利益が非課税になる。投資可能期間は2023年まで。2つは同時に併用できない。

おすすめはつみたてNISA。理由は2つ。
一つは一般NISAの非課税期間が5年と短いこと。
二つ目はつみたてNISAは対象となる商品を金融庁が選んでいて、初心者でも始めやすいこと。

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