第3話〜旅先からねこの見守りやエサやりがしたい! Petcube Bitesを使ってみた〜
突然ですが、先日、海外旅行に行ってきました。
我が家には2匹のねこがいるため長期の不在はしたくないのですが、3泊4日程度であれば、ペットシッターさんとガジェットを駆使して旅行できることを実証済みです。
以前の連載でご紹介しましたが、我が家では旅行中、スマートロックを使ってペットシッターさんに鍵を渡すことなく毎日のお世話を依頼したり、「カリカリマシーンSP」を使って外出先からエサをあげつつねこの様子を観察したり、外出先からでも水を流せるシステムを使って「流れる水しか飲まない」ねこに飲み水をあげたりと、様々なIoT製品を使って、旅先からねこのお世話をしていました。
今年の夏は記録的な猛暑ということで不安もあり、これまでの方法に加え、2つの方法を追加しました。
1つ目は、暗視カメラ付きのペット見守り機器「Petcube Bites(ペットキューブバイツ)」を導入し、ねこの見守りを「夜間でも」可能とすること。2つ目は、1階のねこ部屋のみ冷房をつけっぱなしで出かけること。猛暑と閉じ込め防止のためにドアと窓を少しだけ開けておくのですが、風などでドアや窓が閉まれば、この暑さの中、部屋に閉じ込められてしまう可能性もあります。そこで、戸締まりセンサー「leafee mag(リーフィー・マグ)」を導入し、ねこ部屋のドアの開閉状況をモニタリングできるようにしました。
今回は、1つ目の「Petcube Bites」を使ったねこの見守りとエサやりをご紹介します。
以前から使っていた「カリカリマシーンSP」により、外出先からもペットの見守りが可能になりましたが、夜間はライトをつけないとねこの様子を確認することができないのが難点でした。スマートプラグやスマートリモコンを使って、外出先から照明をつけられるよう設定しておけば問題ないのですが、そのような設定をしなくてもカメラに暗視モードが搭載されている「Petcube Bites」を見つけたので購入してみました。
Petcube Bitesで、夜でもねこの見守り、エサやり、声かけが可能に
昨今のペットブームとテクノロジーの進化が相まって、IoTペット家電が続々と登場しています。その機能も、留守中のペットの見守りという基本的なものから、エサやり、ペットが遊べる機能、声かけ機能、IoTトイレ、活動量モニタリング、出入りモニタリング、など多岐にわたります。
Petcube Bitesを開発したPetcubeは、サンフランシスコに本社がある「IoTとペットケアを組み合わせた」会社で、ペットの見守りができるインタラクティブカメラからスタート。現在では、Petcubeシリーズとして、カメラ機能を軸に、飼い主に嬉しい付加機能をつけて展開しています。
Petcube Bitesは、カリカリのエサを飛ばして、ペットがキャッチして食べられるという機能が付加された見守りカメラです。また、レーザーを使ってペットとインタラクティブに遊べる機能のついた「Petcube Play」という商品もあります。
以前、我が家のねこ・けだまさんとるんるんさんに、レーザーと羽根がクルクル回るおもちゃを買ってあげました。他のねこのように、レーザーを追いかけ、クルクルと走り回るのを期待していたのですが、寝転んだまま、たまに相手にするだけ…だったので、Petcube Playは反応してくれなそう。ということで、Petcube Bitesを導入することにしました。
↑以前おもちゃを買った時の様子。狩猟本能はどこに忘れてきたのかな?
カメラは1080pのHD、広角138°に対応。暗視カメラ機能や3倍デジタルズームもついています。
Petcube Bitesは900グラムまでのカリカリを保存し、タイマーでカリカリを発射させることができます。カリカリマシーンSPと違い、エサはあくまで「ごほうび」として使います。
初期設定でつまづく...
この手の商品、量産品であればコンセントに挿してアプリで初期設定の流れをたどれば数分で設定が完了する場合が多いのですが、今回は一筋縄ではいきませんでした。
アプリで初期設定すると、“Congrats! You’re connected!”との画面が表示されます。その後、自動でファームウェアアップデートされる仕様のようですが、その部分がうまくいかないのです。再起動を何度試しても解決できなかったので、サポートセンターに連絡をすることに。海外旅行に行く前夜に設定をしたため(皆さんは余裕を持った設定をおすすめします)、急ぎで解決したく、チャットで相談をしました。英語のみのサポートです。
※メール対応のみですが、日本語でのサポート窓口もあります。
サポートセンターで状況を確認してもらい、チャットで教えてもらったAWS(Amazonが提供するクラウドサービス)上に置いてあるファームウェアをダウンロードし、ローカルでPetcube Bitesに書き込みしてほしいと言われたので、その通り対応し、なんとか解決できました!
海外製品を購入する時は、サポートが心配ですよね。こんな時に対応できるよう、海外のIoT製品を購入したい場合は、英語もネットワーク設定も、少しずつで良いので慣れておいた方がよいでしょう。今回は、サポート担当の人が真摯に対応してくれてとても助かりました。
ペットの様子を24時間見守り! 暗視モードが大活躍
Petcube Bitesを無事に設定することができたので、ねこのエサと飲み水、トイレ、キャットタワーが見渡せる場所に置き、海外旅行に出かけました。
夜は暗視モードに自動的に切り替わるため、夜行性のねこの確認もバッチリです。カメラの画面は、アプリから共有する人を設定できるため、家族や信頼できる友人に共有しておけば、何かあった際でも迅速に確認できるようになります。
自宅の場合は不向きかもしれませんが、Facebook Liveにアップする機能もあるので、ねこ部屋を皆に公開することもできます。
動きがあったら録画開始、自動でアプリ内のクラウドサービスに保存
Petcube Bitesは、動きや音を検知して録画を開始し、自動でアプリ内のクラウドサービスに保存してくれます。さらに、リアルタイムでアプリ通知が来る(通知音もねこの鳴き声が選べて可愛い!)ので、ねこがトイレに来た時に通知を受け取り、一部始終をカメラで見守ることもできるのです。(もちろん、通知をオフにすることもできます。)
画角が138°と広く、撮影範囲で何か動きがあると通知が来て録画を開始してしまうので、洗濯物か何かが揺れて通知が来てしまうこともありました。数時間試してみて置く場所を工夫すると良さそうです。
この「動きがあったら通知&録画開始」の機能のおかげで、ペットシッターさんが決まった時間にお世話に来てくれたことや、2匹がエサを食べに来たりトイレに来たりしたことが旅行中でもリアルタイムに分かり、非常に重宝しました。
注意すべきは、録画データの保存期間です。「Petcube Care」というクラウド型のビデオ録画サービスに申し込む必要があり、無料プランなら4時間、月5ドルで10日間、月15ドルで30日間、録画データが保存されます。お試し期間もついているので、使ってみて最適なプランを選択すると良いでしょう。
リアルタイムでコミュニケーション可能、ごほうびにエサを投げる機能も
Petcube Bitesには、外出先からペットに声をかけたり、自宅の音を聞く機能が搭載されています。その機能を使って、旅行中でも、必要に応じてペットシッターさんに声をかけるなど、簡単なビデオ通話端末としても使えてしまうのです。
うちのねこは声には反応しないようですが、しつけられている犬だと声だけでも反応するかもしれません。
ごほうびのエサを飛ばす機能も、同じくうちのねこには意味がなく、床にカリカリが散らばるだけでした...。エサをチャッチする可愛い様子を録画したいので、これから訓練してみたいです!
猫好きには、他のおうちの猫を見ることが好きな人も多いかと思います。Petcubeのアプリでは、Petcubeを使っている世界中のユーザとコミュニケーションができます。例えば、同じ品種の猫を飼っている飼い主を探してPetcubeの活用状況を見たり、質問したり。私も、次は長毛種の子猫を飼いたいと思っているので、お目当ての品種で検索して、その様子を見て新しいねことの生活を妄想していました。
ねこの見守りだけなら、ネットワークカメラ、スマホの無料アプリでも良いかも……ねこ以外にも使える!?
「ネットワークカメラで十分」という人も多いでしょうし、住環境や他の機器の導入状況によってPetcubeを欲しいかどうかが分かれるところかと思います。実際、ネットワークカメラも、ペットに自動でエサをやれる「オートフィーダー」も色々なタイプのものが市場にあふれています。しかし、Petcube Bitesの特徴である、「外出先から声かけできる」「エサが飛び出る」といった機能に反応するペットであれば、日頃のコミュニケーションツールとして導入する価値は大いにあると思います!
私にとっては、ネットワークカメラ機能は、毎日確認はせずとも、いざという時に家の様子を確認できる安心感から手放せないものとなっています。ちょうど、車に乗る人が、普段はドライブレコーダーの録画データは見ないけど、いざという時に役立つといった感覚と同じです。まだネットワークカメラの導入を迷っている人は、使っていないスマホを監視カメラとして使える無料アプリもあるので、まずはそれで慣れてみるのもいいかもしれません。
人間の見守りにも使える場合もあります。私は、夜に寝室まで行く気力がなくリビングで寝落ちすることがよくあるのですが、寝ている時はなかなかスマホの着信に気付きません。その場合の最終手段として、外から家族に話しかけてもらい、寝室に行くよう促してもらうのに使えそうです。スマホと違って、Petcubeにはマナーモードがなく、強制的に音が鳴るので。
試しにこのカメラの前で昼寝をしてみたのですが、寝返りのたびに録画されて、無意味な居眠り動画が多数保存されました。幸い、いびきはかいていないようでしたが、いびき動画が保存されたり見られたりすると、ちょっと恥ずかしいですね...。
ネットワークカメラの今後に期待したい
ネットワークカメラといえば、昨年、AmazonがBlinkというネットワークカメラ会社を買収したことが話題になりました。昔からあるカメラも、例えば画像認識技術などを活用することで、もっと便利に、人間のストレスを解消する方向へと進化するでしょう。
そして、今後も多くの商品が登場するであろう、ペット向けのIoT製品。その中でもPetcubeのような見守りカメラは、ペットと四六時中一緒に居られない家庭の必需品となりそうです。
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