私の過去。
絶対に占いなんて信じないと思っているが
気持ちが不安定になると占うことで可能性を見出すことで安定しようとする自分がいる。
15歳のとき私はレミゼに出たい!と思ってから、行きたくない高校に期待に応えるために行かねばならないという気持ちで受験し、でもレミゼが好きすぎて出たすぎてどうやったら出られるか考えたら「経歴」「有名度」が必要だと思い、実力主義の劇団四季に魅力を感じ16歳からダンスとボイストレーニングを始めた。
習い事をする傍ら、学校には行く意味を感じないため毎日遅刻ギリギリ、赤点取りまくりで中学生の時の「出来る奴」からは降格したと思った。
ダンスや歌を習う中で何で自分はこんなに素直じゃないんだろう、思ったことかできないんだろうと自分自身が嫌いになっていった。
親からの「期待」を裏切って俳優になろうとしたから、そしてそれを応援してくれると言ってくれた親から大きなプレッシャーを感じていた。
家にも居場所がなかった。
学校でも大学受験を目指す人が9割だったからこんな場所にいてはいけない感、自分はダメである感を強くしていった。
いつからか、こんなところ抜け出して自分を守ってくれる誰かに、抱きしめてくれるような誰かを場所を探していた。
そしてレミゼのアンジョルラスのように真っ直ぐに生きたかった。
そしてまるごと愛してくれる「親」を探していた。
ミュージカルをするなら、東京が一番発展しているし、私を知らないどこかだったら何か変えられることができるんじゃないか、1から始められるんじゃないかと思っていた。
だから上京した。
過去の自分から逃げるように。
自分が一番自分のことが嫌いだったのだ。
それから専門学校に入って、嫌いな自分からなりたい自分へ生まれ変わるためにダメ出しは絶対に解消したし、やれと言われればどんなことも何でもやってきた。もう誰でもよかったから「このままでいい」んだと言われたかった、思われたかったのかもしれない。
役を生きているようで、自分を変えながら役に成り代わっていた。
褒められるたびに過去の私から変わったんだと思う一方、心の淵では「本当の自分」が悲しんで泣いていた。
自分を「愛してくれる」人には会えなかった。
それからいつからか燃えて尽きてしまって、喉が痛くなり、台詞を覚えられなくなり、やる気がなくなった。
そして同期にも稽古で迷惑をかけて、そんな自分が嫌だった。
なんのためにここにいるのか、何がしたいのか、分からなくなったのだ。
起きれなくなり、学校に行けなくなり、行けない自分が嫌いになり、毎日なんで私はこんなんなんだろうと泣いていた。
中度のうつ病と診断された。
診断される病名があって、やっと「休める」と思った。
私は何のために東京に行ったのだろうか。
舞台に立ちたい、俳優になりたいという純粋な想いから、どんどん嫌な自分から変えるための行動をするようになった気がする。
もともと人前に立つのは苦手だし、でも苦手を克服させられるように教育されたからか「自分は今のままではいけない感」を強く持っていた。
現状に飽き足らず貪欲に求めていたのはそのせいかもしれない。
誰でもいいから誰かに認められたかった。
だから人に期待しては一人で傷ついて距離を置いて、気づけば心は独りぼっちだった。
そんな中で診断され、もうさらに独りぼっち感が強まっていった。
私は本当にミュージカル俳優になりたかったのだろうか。
やはり少し、親の影響がある気がしている。
親が生きたかったと思う人生を生きていた気がする。
どうにかして目立って賞賛されたかったのだ。
やはり私はミュージカル俳優になりたかったのではなく、認められたかっただけなのだと思う。
その手段が「夢を追うこと」だった。
心を動かせる人になりたくて、そのためにミュージカル俳優という道を選んだのだと思う。
学校は卒業できず中退になってしまい、
療養のため実家に帰らざるを得ず、
家族から「悲しい人」扱いされてるみたいで苦しかった。
どうにか働こう、働ける人になろうと
バイトをやってみては調子が悪くなって辞め、を繰り返して、自分のやりたいことってなんだろうと考えるようになった。
興味のある美容ならまた塗り変えられるかもしれないと美容学校に入っては苦しくなって半年で辞めた。美容師免許を取れるから親を安心させられると思ったのだろう。
今思えば都合のいい進路だったのだ。
そして幸いなことにバイトだけが続いている。
始めた理由は単純に、好きなアーティストが珈琲屋でバイトをしていた頃があって私も同じになりたいというものだ。
今思うとこれこそが自分の中から出てくる「やりたいこと」に分類されるなと思う。
誰の意見でもない自分の意見でやっているから。
そして自分を愛せるようになってきた今は
自分らしい活動ができるように、
そんな環境にするために、
生活環境を変えることに着手している。
普通に大学に行っていたら4年生。
就活だ。
社会に揉まれながら生きていたこの時間は比べるものでも比べられるものでもないが、学生と同じに扱われたくないと思ってしまう。
学生、フリーターという枠で括るのではなく、ひとりの人間として見られたいのかもしれない。
本当にこの4年間色々ありすぎた。
でも自分が自分を愛せることを知った。
仕事もできるようになった。
生きているだけで幸せなのだとも気づいた。
もうそれだけでもいいのかもしれない。
明日も楽しく生きていたい。