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【エッセイ】実家暮らし鬱

 本格的に鬱になってきた。眠れないのに布団に横になるしかなくて、惰性で目を瞑り続けると中途半端に眠りにつく。そうなると次に目が覚めた時、全身が硬化したかのように動かなくなる。金縛りとは違う、筋肉が言うことを聞かない感覚。唇はカサカサで、寒いと暑いを反復横跳びのように繰り返すから、体温調節も上手くできない。

 ガチガチに固まった身体では起きあがろうにも起き上がれない。合計13時間近く布団に横になっていたにも関わらず、疲れなんて全く取れてなくて、むしろ悪化している。ここまでくると起き上がれない自分に嫌気が刺してくる。そうなって仕舞えばうつ症状まっしぐら。自責が始まる。

 真昼間、夕方になっても起き上がることができなくて、一日の半分以上を布団で過ごす。実家暮らしの1番のデメリット「家族と生活リズムが合わない」こと。母親は毎回食事を用意して冷蔵庫に入れて置いてくれるが、今日みたいに一日の半分以上を睡眠に費やすことになると、食事を摂るタイミングが不規則になる。「せっかく用意してくれてるんだから食べなきゃ」という強迫観念も生まれて、正直言って「ありがたい」と「苦しい」が混同している。


 一人暮らしだったら家族に迷惑かけずにいられるのに…今の親に依存した状態から抜け出したい…でもそんな金銭力は無いし…と無限ループ。

 とにかく一人暮らしがしたい。1人になりたい。誰にも迷惑をかけずに自分のペースで生きたい。それが本音。深夜は家族が寝静まる時間。それに合わせて息を潜めて、朝になったら家族と入れ替わるように眠りにつく。こんな生活が惨めに思える。一人暮らしなら深夜に廊下を歩き回ろうが、料理しようが、コンビニに行こうが、誰にも迷惑をかけない。

 一人暮らしがしたい。うつ病患者は実家暮らしを推奨されるが、私の場合は1人になる必要がある。自分のペースで療養したい。どうしたら今の状態から実家を出ることができるだろうか?

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