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交換の呪縛と錯角

<交換の呪縛と錯覚>
2つの交換の混同―交換からなぜ不均衡や権力が生じるか。
交換が連帯を生む条件は?→不均衡の忘却

「お前のためにどれだけのことをしてやったか」
社会的交換の関係を維持するためには何が必要か?

恋の始まり=情熱(非経済的)

関係維持成立;コストの忘却
→できなければ恋の終わり

恋の成り立ち=気持ちの受け取り≠返礼じゃない
最大の裏切ろは受け取らないこと

<闇>をめぐる人間と文化
愛は闇をもってくる(こともある)
→恋は闇が絶対ある
「闇の中から闇を破る働きは出てこない」


*社会の最小単位は個人ではなく人と人との関係

経済的交換⇔社会的交換
曖昧・等価?→何が利益かコストか?
「どちらがどちらに借りがあるか」=双方が感謝の念「借りがある」という感情

所有⇔非所有
抱き上げて連れて行って時間ごと
→所有・被所有の関係→恋の終わり


・言説とメッセージの伝え方
特定の社会的・文化的な集団・諸関係に強く結びつき、それに規定される言語表現、ものの言い方(M.フーコー)
レトリック(文章の飾り。メッセージおよびメタメッセージを伝える技法)
→言説の自立

例)自己責任説
2004 イラク人質事件
山田さん人質してイラクでとらわれる→日本の家族に責任が及ぶ
日本でいう自己責任は家族を含める
→あなた1人では自己責任がとれない(だから国家や母のいうことを聞け)隠蔽


比喩…人の命は地球より重い(だから大切にしよう)
   関係のないものと比べる


意味づけ…人間は意味を欲する


ありがとう、の反対語はあたりまえ。経済的交換しか考えていない。

「同じ量の愛を欲しがってばかりじゃアウトですか」→アウト
お金やモノの交換は対等である


経済的交換(ドライ)              社会的交換(明確な基準なし

等価性…厳密                等価性…曖昧→厳密さは関係の破壊    
決済期間…短期が望ましい          決済期間…長期的→短気は関係の拒絶(お土産もらって翌日にかえす→借りをつくりたくない)


自分は少しで他者からはたくさんほしい→わがまま
自分は少しだけど、そうは見せない。他者からたくさん→せこい。giveが最大のようにみせる


恋の終わり(交換からみて)…ルーズなものから厳密さを求めたとき


補足。言説とレトリック
「若いころの悩みは人生の宝です」マイナスからプラスへの読み替え
分化は言説の集合体

「贈与」と「返礼」をめぐる2つの関係性―経済的交換と社会的交換
等価性と決済期間との相違


・受納の意義の忘却

曖昧さがもたらす信頼と感謝⇒連帯的責任


俺があいつ(母親)を憎むのは、あいつは俺を愛してくれているのに俺はあいつにひどい仕打ちをしたからだ。

ここには2つの錯角がある。1つ目は受け取ったことで返礼は終わっているのに返そうとしている。2つ目は母親からの愛を巨大化している。返済不能の責務を背負っている⇒とても返せない⇒袋小路の罪悪感⇒愛する当の他者を憎む(ことでしか返せない)

息子は出口なき苦悩から愛の対象を憎む、やさしさと責務にあふれている。

憎む、自己否定(苦悩につきもの)⇒これが不幸にも発明になりうる。


交換の関係からなぜ権力関係が生まれるなか?

所有=自己愛≠愛

ドラマーリミットより

黒川(悪):所有願望有ー闇の共有。ひきずりこむ、同じように…。エゴイストは全員がエゴイストであることを望む

まりあ(愛):寛容、多様性の受容

愛とは自分と違うものをすべて受け入れる。愛さない人間も愛せる。みんなちがってみんないい。

理論上、愛>憎 しかし愛が憎しみに変わる。中途半端だから変わってしまう。

愛は責務、守りあい。

恋は単なる求めあい(欲求、単純)



交換をめぐる苦悩、愛をめぐる葛藤

愛するもののもつ意味と愛する対象それ自体の中にあるものではなく互いに関り合い責任をにないとることによって開かれる<結びつき>の中にある

大切なことは目に見えないー星の王子様を読む



<愛>の条件

時間をかける、距離、きまりを守る節度

愛する相手の存在への尊敬の念=運命に対する責任(信頼)

信頼=愛はすこしちがう。信頼の究極の延長線上に愛はある。

3つの信。

信用は担保必要、関係性平等

信頼は担保不要、関係性平等

信仰は担保不要、関係性不平等


無償の愛、はおかしい、同語反復。受納=返礼なので愛は無償であるもの。

苦悩がかたちづくる自己否定が生まれない2つのパターン。1つ目、子供(わーわー言うだけ)2つ目頑固(枠組みきっちり)


孤独と愛、’そして‘つながるということ

ルサンチマンと価値の逆転ーあるいはその中途半端な帰結

ルサンチマン≠恨み

⇒憎悪+自己否定

例。私を捨てた男への恨み:他者(男)への恨みbut自己否定の不在

例。母を殺した息子:(錯角でも)自己否定⇒憎しみ「善人型苦悩」

キリスト教道徳:奴隷の道徳

支配者への憎しみ。欲するものをもてない+手にすることのできない現実

⇒強烈な自己否定⇒欲しくてほしくてたまらないけど絶対手に入らない⇒持たないことこそ価値がある(神から近い、救いの手をさしのべてもらいやすい)

現実の復讐ができない⇒現実の復讐の放棄

精神「想像上の復讐」



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