老夫婦が営む洋食屋さんから考察する私の幸福論♪
私は週に一度、
老夫婦が営む洋食屋へ通っている♪
食事を楽しむのも勿論だけど…
二人に「会いに行く」と言った方が、
正解かもしれない。
12年位前、離婚を機にこの地に越してきてから辛すぎることが続いた私。
離婚して久しぶりの一人暮らしに慣れない頃、
私はふらりとこの店に入って食事をして、
その店内のほんわかとした雰囲気に癒され
それ以来、たまにひとりで行くようになった。
ただ、最初の頃はお店のマスターと
給仕担当の奥さんと、話すこともなく
美味しい手作りの料理を楽しみ、
静かな時間を過ごしながら密かに癒されるとい
う感じだった。
ズケズケと話しかけてくることもなく、
ぐいぐいと近づいてくることもなく。
絶妙な距離感で、私を放っておいてくれるこの店の雰囲気がとても好きになった。
そこから長い時間をかけながら、少しずつ
この老夫婦との親交を深めていったのだ。
離婚してから数年間はひとりで通っていたけど、息子と暮らすようになってからは、
二人で行くようになり、
今では息子共々、
親戚のように良くしてもらっている。
この奥様が、本当に太陽のようなお方。
親しくなってから色んな話しを聞いたが…
旦那様であるマスターが、病気をして入院になった時は、仕入代金が払えなくて、請求書が店のカウンターいっぱいに並んだとのこと。
その時は本当に困り果てて
「どうしよう?」
って途方に暮れたし、出前も一人でやって朝から晩までがむしゃらに働いたけど、
子供たちには、欲しいものを買ってあげる余裕がなくて
「ちょっと待ってね」というのが辛かった…
などなど、苦労話しがたくさんだ。
この乱世とも言える時代…
苦しみもがいている人も多いと思うのだが、
この奥さまには、そういう
悲壮感みたいなものが全くないのである。
そしてつい最近、
「色んなことがあっても、
私は、すごく幸せだって思うのよ」
と言いながら、私に満面の笑みを見せた。
どんな状況でも、幸せを感じることができる。
これが本当に幸せな人なんじゃないだろうか。
世の中では、
肩書き
とか
地位
とか
名誉
のある人が、幸せだと思われがちで、
勿論それらも努力の賜物から得たものだから素晴らしいものだとは思うけど…
そんな風に、世間一般で幸せだと思われるものを持っていなくても
「私は幸せなの」
と言える奥様は、とても輝いている。
憧れてしまうほどに✨
私が、職を失った時も
「ご飯が食べられなくなったら、
いつでもおいで。
ご飯だったらいくらでも食べさせて
あげられるからね」
言われて、
ちょっと面食らってしまったくらいだ。
今時、こんなこと言う人いるんだ。
寅さんの義理人情の世界じゃないか。
家に帰ってから、その言葉を思い出して
嬉し涙がこぼれた(;o;)
その言葉に甘えるつもりはないが、
ただただ、
マスターと奥さんの温かな想いが
心から嬉しかった。
私は、肉親に恵まれなくて
息子と二人きりだけど、
こうやって親戚のように接してくれる人が
いることが本当に嬉しくてありがたい。
このお二人は、人を幸せな気持ちにできるから自分たちも「幸せ」と言えるのだろうと思う。
そして今は、健康のことや、地元の情報などを
教えてもらったり、家の修理のことなど色んな
ことを相談していて、
とても頼りになる
遠くの肉親より近くの他人だ✨
だから、
血のつながりだけが全てじゃない!
と大声で言いたい😆
私はいつも、
この店で食事をして帰る頃には、
自分のガソリンが
満タンになっているヽ(´▽`)/
最近、こういう手作りのお料理を出すお店が
どんどん閉店していくから寂しいです😔
お店開ける日を減らしたり、
時間を短くしてでも
長く続けて欲しいなぁ〜。
レトロ喫茶店にもがんばって欲しい!