朝と夜

夜と朝

朝が元気にかけていくよ

明るい方を目指して

その明るさの裾を

少しでも掴みたくて

振り向いてもらえることは

たぶんないけど

ほんの少しの間

おなじ時に存在したくて

目覚めた小鳥や

キラキラ輝く水面に

朝と共に生きられたらいいのに

敵わない

叶わない

夜明け前が1番くらいの

夜の気持ちが一番高まるから

その後少しの夜が交じる朝がやってくるよ

黄昏時は逢魔が時

夜が朝に出逢う時

誰も邪魔できない不思議なグラデーション

明るい世界には生きられない

それでも世界はふたつでひとつ

表裏一体

ふたつでひとつだもん

夜の星がこぼす

月がうたう

宇宙はくらいものだから

夜は小さくうたう

向こう側で遠く輝く朝を

どこかで感じながら

追いかけつづける

それがいいことを知っている

それでも焦がれるように

できている

そうでなければ意味がない

朝と夜

そうでなければ世界が消えるの

追い続けたいと思えなければ

その世界は消えてしまうの

朝と夜