けっきょく、「これ」
白米、炊きます。
味噌汁、作ります。
食べます。
窓の外はほんのり秋で
紅葉がすべて色付くのを今か今かと待っています。
台所が少し冷たくなってきた。
もう少ししたらストーブを出そうか。
そう思いながらゴロンと横になる。
畳の匂いがほんのり香る、使い古した毛玉ばかりの座布団越し。
陽の当たった柿から順に鳥達がつつきに来ています。
あぁ、起き上がるのがかったるい。
それでも、しばらくすると水道から水が流れる音がします。
おしゃれな暮らしは好きですが
憧れはするのですが
けっきょく白米や味噌汁には敵わないと思うのです。
フローリングは掃除が楽でいいけれど
畳の部屋でゴロンと横になる
あの怠惰な空気も愛おしいものです。
大きくとられた窓から寒さがやってきても
寒い寒いと半纏を着込み
ストーブの上でお湯を沸かしてスルメを焼く。
そういうのが、けっきょくいいんです。
でもね、私は知ってます。
これらの空気を言葉だけでなく、映像だけでなく、肌から内から知ってます。
知らない世代はどう感じるのでしょう。
知らなければ、それを求めもしないのでしょう。
あぁ、確かに暮れかけにいるのだと感じます。
それでも、それが美しいことの一つだと思えるから、良かったと思います。
そんな事を書いているうちに
休憩時間は終わっていきます。
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