おててと手

わたしは、あなたに触れられるのがとても苦手だったことがある

ごめんね
あの頃のことは謝っても謝っても、謝りきれない

初めての子としてうちに来てくれて
毎日毎日、野良猫母さんみたいに気を張りながらあなたを育てた
【どうか　わたしのようにヘソの曲がった子になりませんように】
それだけを願いながら必死にあなたを育てた

程なくあなたにおとうとが生まれた
その頃から　あなたに触れられるのがとても辛くなった
亥の生まれの力強く突進してくるエネルギーから下の子を守ろうとしていたのか
2歳の癇癪がすごかったあなたと　新生児の育児の日々はとても辛かった

あなたには　明るさと優しさだけを与えてあげたかったのに

いつも　ガミガミしていてごめんね

もう、あなたに触れられるの　嫌じゃないよ

・・・困る時もあるけど

ふっくらしていて　　もみじのようだったあなたのおてては
いつの間にか　指が細く長く　男の子の手になった

今年は乾燥に悩まされていて　手にワセリンを塗ってあげた
あかぎれは　おかあさんといっしょだね
おかあさんも手が痛いよ

そう言うとあなたは『いっしょだね』とはにかんだ

あなたがこれからも　笑顔いっぱいでいられますように

毎日『だいすき』をありがとう

その手の中に　たくさんのよろこびがありますように

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あなたは　赤ちゃんの頃にお兄ちゃんから風邪をもらってから

よく咳に悩まされてきたね
そのおかげで卵のトレーニングも進まない

お兄ちゃんのイヤイヤ期もどこ吹く風
あなたは　よく風邪をひくけれどのびのび大きくなった

と思いきや

コロナ禍育ちのおかげなのか

人見知り場所見知りが激しくて
市の健診会場で吐くまで泣かれたことは忘れない

愛嬌があるくせに
強情で
トイレトレーニングも進まない

あなたの手は　わたしに似て少し厚みがあるみたい
それともまだ　赤ちゃんの名残りがあるのかな

そのおてては

お兄ちゃんを引っ掻くんじゃなくて

もっと
もっと
誰かをしあわせに
うれしくするために使ってね

にっこり笑う、あなたにおねがいよ

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あなたの手は

長い指がほっそりしていて綺麗

男の人なのに　私の手より綺麗なのが少しうらやましい

手先が器用で
ハッピーセットのおもちゃのシールを貼るのはあなたの仕事

そのくせコミュニケーションは不器用なところもあって

たまに私の地雷を踏む

あなたに頭を撫でられると
前世とやらがあるのかはわからないが

私　前世はあなたの飼い猫だったのかもなと本気で思う

もし　来世とやらでまた逢うことができたのなら
またあなたに可愛がってもらえるだろうか

・・・でも　あなたに人の伴侶ができることを
きっと喜べない

だからあなたの飼い猫の来世は諦めて

今　この命が終わる時まで

その手のそばで生きていたい

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最後までお読みくださってありがとうございます🏝️
こちらは私の尊敬するnoterさんのひとりである、くりすたるるさんの記事の募集により書かせていただきました。

くりすたるるさん、ご存知の方もきっと多いと思いますがアカウント名の如く
透明感や光溢れる文章をお書きになります。
私はるるさんの記事は読むと癒されたり、心の中が清められるような心地になるのです。

そんなるるさんが【手】にまつわる記事を募集中です。
2月2日の節分までとのこと。詳細はぜひ、本文をご参照くださいませ。

テーマに応える書き方ができていたか・・正直自信はありませんが、
私の大切な家族の手について書きました。

あなたの手のお話も。よかったら是非、読ませてください。