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時代劇がおもしれえ!2025〜暴れん坊将軍、べらぼう〜
「時代劇って、こんなにおもしろいのか!」
これは、お正月休みを終えた私の感想です。
毎朝のルーティーンになっている朝ドラ「おむすび」に松平健さんが出演されているので、せっかくだからこの際「新★暴れん坊将軍」を観てみようとなったわけです。
しかし、「上様ってなに?おいしいの?」ってくらい、私は最盛期の時代劇のことをなんにも知りません。
自慢でもなんでもないですが、「水戸黄門」「必殺仕事人」「銭形平次」「遠山の金さん」など、江戸期の時代劇は完全スルーしてきました。
私が小学生くらいの30年ほど前は、20時台に放送していたから、お茶の間のど定番娯楽番組だったはず。
日本刀でバチバチし合ったり、悪党のウザさだったり、べらんめえ口調がキツく感じたりしていました。
必殺仕事人の殺し方、エゲつな過ぎ。水戸黄門の由美かおるさんのお風呂シーンいる?意味不明(※当時お色気シーンと揶揄されているのが嫌だったのもある)。女遊びに好じる悪代官なんなん?アホなんちゃう?
子どもの私にとって、時代劇の世界観はまっっったくと言っていいほどに理解できませんでした。
とはいえ、時代劇の超番外編の金ピカど派手なマツケンサンバを経て、東京オリンピックでのSNS再ブレイクも見届けて、今に至るといったわけです。
朝ドラ「おむすび」のマツケンさんは、ホラ吹きでツンデレの人情あふれるめんどくささMAXだけど愛されるヒロインのおじいちゃん役。私はテレビに向かって「いるいるこんなジジイ、解像度高過ぎ、マツケンさん最高!」とツッコんでいます。
となれば、新春時代劇スペシャル「新★暴れん坊将軍」を見ない選択肢などなかったのです。朝ドラのチャーミングなおじいちゃんを演じて、SNSで上様上様と慕われるマツケンさんの真の代表作が、令和の時代に拝めるのですから。
白馬に乗って浜辺をさっそうと走る上様、黄金に輝く葵紋バックの上様、殺陣のキレがいい上様、成敗!と決め台詞で畳み掛ける上様ーー。
噂に聞く上様をテレビで見てみたい。そう思い、1月4日夜、テレビ前に待機しました。
いや〜、おもしろかった。演技や演出の妙もあるのかもしれないけど、時代劇の王道展開がこれでもかと繰り広げられてて、お見事!と拍手喝采でした。
冒頭にいきなり、どう見ても悪い風貌の越後屋チックなオヤジが出てくるじゃないですか。思わず、吹き出して笑っちゃった。あとはもう、商人の娘がさらわれたりと、ザ・王道ルートを幾度となく踏み、上様の華麗なる殺陣と次期将軍(?)家重の洋刀使いでクライマックスを迎え、親子愛で美しくおさまる。
ベタな展開なんだけど、清々しかったんだよなあ。そこに江戸の町や着物といった美術や衣装も光って。アクションもまたかっこよかった。王道の美学。一件落着、終わり良ければすべて良し、みたいな。余韻を楽しむのももちろん好きなんだけども。
年を重ねて注目するところが変わったから、時代劇におもしろさを感じられるようになったのかもしれない。
その流れで、大河ドラマ「べらぼう」を観たら、とんでもないおもしろさを感じました。吉原という華やかかつおぞましい世界で生き抜く人たちに引き込まれました。江戸ことばもよかった。
いや、もともと、蔦屋重三郎が金持ちや市井のひとたちをどんな策やアイデアで魅了させていったのか、取材ライターとして学ぶことが大きいからと、雑誌2冊で予習するほど期待値が高かったのもあるかもしれないけども。
それも含めて、シンプルに時代劇そのものに惹かれました。大河ドラマにおおいに沼る1年になりそうです。
というわけで、私の年初めでございました。最後になりましたが、
2025年、あけましておめでとうございます。
みなさまにとっても豊かな1年になりますように。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。