北鎌倉野草部 68 個別野草観察会** 野草と健康について考えてみる
マンツーマンで野草観察がしたいとお申し込みくださったrubyさん。
ご自身の癌告知から人生の方向転換を経験し、以前は何も感じなかった自然の見え方が違ってきたのだそうです。
すごく熱心で、いっぱい質問して下さるrubyさんは、説明した野草を、その場でファイルとポストイットを使って分類していくのです。
その様子に驚くやら感動するやら。
私は40代の時に父を大腸癌が元で亡くしています。
大腸から肝臓へ、そのあと肺から脳へ転移し、最後はとても苦しんで亡くなりました。あと数日で70歳になる春のことでした。
父の死後、何故父は癌になったのだろうと疑問が湧き、その糸口を求め暫く探求していた時期があります。こじまもとこさんが開催された講座や松野哲也博士の講演会などに足を運んだり、呼吸法のワークショップに参加したりもしました。
何故、そんなことをしていたかというと、父の入院中の様子や会話などから、心の有り様や生き方が、もしかしたら癌発症の一因になるのでは?!と感じたからです。
父は若い頃製薬会社に勤めていて、亡くなる前も薬関連の仕事をしていたのですが、私が子供の頃、病気になるとすぐに薬を飲ませていたのだそうです。
それを見て危機感を覚えた母が、私と弟を自然食志向で育てました。
そのおかげか、身体に何かあると薬ではなく自然のもので何とかならないかな?!と考えるクセが私にはあるなぁと思っています。
父に生前、統合医療で有名な帯津良一先生のカウンセリングを勧めたら、2〜3度通って、処方された不味い漢方薬を文句言いながらも飲んでくれました。
でもプレゼントしたびわの葉温灸のセット、こちらは面倒だったのかあまりやってくれなかったし、渡したびわの種の焼酎漬けもあまり減っていなかった。
きっと父にとってはどれも、意味わからん!てな感じだったんだろうなと。
今となっては苦笑しちゃうエピソードですが。
私が今、野草のことをやっているのも、改めて考えてみると、こんな過去の出来事の延長線上にあると感じた今回の個別野草観察会でした。
それぞれの野草に身体の不調を癒す何かしらの特性があるんじゃないかと思っています。全て人任せにするのではなく、自分で工夫する余地と様々な喜びを自然は与えてくれるのだと。
そんな野草の力を意味あることとして捉えてくれる方がいるのであれば、私の持っているバトンをいつでも渡せる自分でいたいと思います。
でも、野草に期待を込めすぎて大量に食べたり飲んだりすることは危険を伴うことがあるので要注意。
特に癌の場合、毒を持って毒を制す的な草が使われることも多々あるからです。
摂取する時にはその量がとても大事になってきます。
軽い気持ちで食べたり飲んだりしないことです。
できることなら、野草は毒性の少ないものを少量づつ、健康なうちから、日常的に料理に取り入れたり、お茶で飲み続けることが望ましいんだと思います。
そうそう、rubyさんからこれを飲んだら腫瘍マーカーが下がったよという商品を教えてもらいました。
フキノトウ、ゴーヤ、なまこ全てが良いそうなんです。
岐阜大学の研究で、フキノトウにはペタシンという癌の増殖・転移を抑制する物質が沢山含まれていると知ってはいましたが、簡単に摂りやすいよう商品化されているのですね。
フキノトウやフキを料理して食べるとなると、フキノトシンという発がん性物質があり、肝機能障害を起こすことも指摘されています。
フキノトシンは水溶性。
外国ではフキを沢山食べて中毒を起こす例が多いと聞きますが、日本にはアク抜きの伝統のおかげで安全にしかも美味しく食べられてきた歴史があります。
改めて和食文化って、素晴らしいなぁと思ったことです。