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夢をエサに若者を喰う大人を見た話【後編】


このお話は前回の続きです。

前回↓
https://note.com/nana_hirokawa/n/n9d0941d1c50e

違和感が大爆発した私は家に帰ってから検索をかけてみることにしました。

そもそもこの映画プロデューサーさんは、何の映画に携わったんだろうか?プロデューサーの名前で検索をすると、トップに出てきたのはFacebookでした。

Facebookの詳細を確認しても、出身校やどんな場所で勉強したかは出てきますが、作品名などは一切出てきません。
そして、Facebook内には

「低レベルなメジャーに製作を邪魔されたくないのでホームページは作らない」

との記載…。そういう方針の方は、まぁ、いらっしゃることもあるだろうし…。
と思いAさん(カメラマンさん)へ確認しました。

私「映画プロデューサーさんって、何の映画に携わったんですかね?作品名ですとか、ご存知でしたら教えて頂けませんか?」

すると、Aさんからはこう返ってきました。

A「映画に詳しくなくて作品名などは覚えていなくて…。映画は○○さん(有名な映画監督)のところで勉強されていたみたいですよー!」

なるほど。と思いました。

つまりAさんは、この人がどんな人か調べてはおらず【肩書き】だけで話を聞いているんだなぁと。

色々な意見があるかと思いますが、

私は【実績=仕事(職業)】という捉え方をしています。特に役者だとか、表現者って「私は役者です」と名乗ってしまえば、その日から「役者をしてる○○さん」って思ってもらえるんですよね。

だから、実績が無い。とすると、それってただの「役者を目指している人」になると思っています。
(だからこそ、私も実績を作りたいと思っているわけで…。)

さて、ここまで調べたのも、理由がありまして。実は次の週にもこのプロデューサーさんのお話を聞きに行くことが決まっていたのです。
(最初の会に参加する前から2回話を聞けるから!と日付を押さえられていました。)


調べた結果

「これは私が求めていた話が聞ける場ではないな」

と感じたので、早速Aさんに次回は参加しない旨をご連絡したところ…。


私「今日の話に違和感があるので次回参加は控えたいです。」
A「そっかそっか!どういう違和感があったの?」
私「〜〜で、〜〜なところが納得行かなくて…」(前半で書いたことを概ね伝える)
A「そっか!それじゃぁ、次回はその違和感を質問してみよう!」
私「いや、そうじゃなくて!」

と、堂々巡りのやり取りをしばらく行い

「もうこれは完全に駄目なやつだ。」

と確信しながらも

「行ったら何が聞けるんだろう?」

と少し興味が湧いてきました。
Aさんのゴリ押しに根負けしたこともあり、結局2回目の会にも参加することになりました。

そうして当日になり、Aさんに連れられて到着をしたのは、映画プロデューサーさんのご自宅でした。

A「ここは芸能人の〇〇さんも住んでいるマンションで〜」

と教えてくれるAさん。
聞き流していると、他の参加者も次第に集まってきました。
集まったのは私達含め計5組。皆一様に、紹介者+2回目の参加者。という構成でした。

プロデューサーさんの部屋には山程本が積まれており、不思議な香りのお香が焚かれていました。

プロデューサーさんと二回目の参加者組が向かい合う形で座り、その周りを紹介者組が囲うようにして円になって座り話を聞きます。

今回のプロデューサーさんの話はこうでした。

・引き続き(コロナワクチン)が毒であるという話
・これから日本は海外の治安の悪い国のように窃盗や強盗などが増えていくので、女性は危険だからオートロックマンションに住まないといけない。
・今ある仕事は殆どなくなって、露頭に迷いやすくなる。(声優はデジタルボイスになり、コンビニには従業員がいなくなる。すべてがロボット化される)
・好きなことで生きていくことなんかできない
・資産運用をしたほうがいい
・良いものというのは悪口を言われるし、悪いことを書かれる
・アムウェイの紹介

まとめると
「好きなことで生きていくことなんか出来ないから、先にお金を得られるようにしよう。その為には資産運用をしたほうがいい。アムウェイがぴったりだ。」
という話でした。

なんかもう正直言って胸糞悪かったです。
※もちろんアムウェイに問題があるとか、資産運用をしない方がいいとか、そういう話ではありません。

<嫌だと思った理由①>
・冒頭から最後まで脅すような口ぶりと内容だったから。

これをしないと危ない!ということを散々出してから、こうすれば大丈夫という説明の仕方をしてしまうと、まるで攻略の道筋が一つだけみたいに感じてしまいますよね。
でもやり方って本当に一つ何でしょうか。人のいる数だけやり方もあるはずなのに、勘違いを生むような言い方をしていると思いました。

これをやらなければ駄目になってしまう、なんてただの脅迫だと感じました。

<嫌だと思った理由②>
・常に有名な場所や人を引き合いに出していたから。

「ここは〇〇さんも住んでるマンションで〜」
「アムウェイの横にはNHKが立ってるんですよ。だから安心ですよね。」
「僕は〇〇さんと〇〇さんの下で働いていて〜」

と自分が何をしたのかは一切出てこず、自分は有名な人のところで色々なことをしていますとアピール…。
これ虎の威をかるなんとやらでしょう…。と思ってしまいました。

<嫌だと思った理由③>
・自分以外の意見は全否定だったから。

参加者が口を開こうものなら

「いや、それは違うよ」
「勉強不足だな」
「間違ったコミュニティにいるから〜」

と反対意見を全却下していく姿を見て、いよいよこれは違うと思いました。

否定されると人は萎縮するし、萎縮はそのまま洗脳につながると思うので「あれ、これ洗脳されてない?」と感じました。
(対等な相手ならばすぐに言い返す事もできますが、一回りも二回りも年上の方やすごい人って前提で話を聞いてしまうと、若い人たちは自分が間違っているように感じるだろうなと。なんとなく周りの方々が萎縮していく空気を感じていました。)

人って間違えることもあるのに、自分以外の意見を却下してしまったら、成長できるタイミングがなくなってしまうと思うんですよね。
ああ、プロデューサーさんはもう成長する気がないんだなぁ、と感じてしまいました。

しっかり3時間かけて話を聞き(結局最後まできちんと聞きました。笑)
帰宅が許されたので、足早にその部屋から出ていきました。


帰宅後、早速Aさんから「次の参加はいつにするか?」とのご連絡が来たので流石に断らせていただきました。

するとAさんから…
「そっかそっか!じゃあタニタの健康カウンセリングあるからそれは受けてみたら?」


…あなたは何がしたい人ですか?


と恐怖を感じたので、Aさんとのやり取りはそこで終わらせて頂きました。

さて、長くなってしまいましたが
今回のことで一番怖かったのは、

少なくともAさんには一切の悪気がなかったこと。
本気で良いと思っていて、それを教えてくれようとしただけだったのだと思っています。
Aさんは話していて変な感じもなければ、むしろ物腰柔らかな優しそうな方だったので悪気もまして騙すつもりもなかったんだろうと。

だからこそ、この場に連れて行かれたらいいように扱われる人が一定数いるだろうと思いました。
(Aさんから「次の会ではこんな話が聞けるよ!〇〇円だよ!」と勧誘を受けたので、ズルズルとお金を引っ張られるんだろうな、と。)

「好きなことで生きていく」って確かに分かりやすい道筋は一つも立っていないことだけれど、「生きていけるわけがない」と断定する人を信用できない。
だって世の中には、たった一握りかもしれないけれど好きなことで生きている人達がいるから。
私はそれになりたいだけだと強く思いました。

もしも今回の話を読んでくれた方の中に、夢を持っている人がいたら、
貴方の夢を壊して、いい用に扱おうとする大人なんかにどうか耳を傾けないで。
貴方の夢は叶う。一緒に頑張りましょう。

拙い内容でしたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。
夢を壊されたり、壊されそうな方にどうか届きますように。



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