大学病院勤務10年目でうつ病発症
それは本当に突然だった
「電車に乗れない」
動悸が止まらず乗るはずだった電車を見送った
そういえば眠れなくなっていたこと
仕事以外で起き上がれない日が増えていたこと
気持ちの落ち込みが激しい日が多いこと
それらが芋づる式に思い出されて
気がついたらメンタルクリニックに連絡をしていた
わたしはメンタルクリニックの初診が
こんなにも予約が取れないことを知らなかった
行けそうな範囲にあるクリニックに手当たり次第連絡した
どこも予約でいっぱいだった
このままじゃ仕事に行けない、そう思いパニックになった
就職して10年
必死に働いてきた
看護師という職業にこだわっているつもりはなかったが
仕事が好きだったんだと思う
そして自分に向いていると思っていた
ICU(集中治療室)では上司より部下が多くなり責任が増えた
上司に褒められるともっと頑張ろうと思えた
部下に慕われるともっと頑張ろうと思えた
部署や病院の代表で勉強会や学会に参加し
積極的に仕事を請け負った
時間外の仕事も嫌だと思わなかったし当たり前だと思っていた
すればするだけ結果がついてきた
元々自己肯定感が低く他者評価によって自分を保っていたわたしの自己肯定感は少しずつ上がり多少自信を持つことができた
とにかく薬を飲んで治したい
今の状況をどうにかしなくてはいけない
そればかりを考えて早急に受診できるクリニックを探した
電車の距離のクリニックになんとか予約を入れ車で送ってもらった
わたしについた病名は
「うつ病」
だった
あ、わたしはうつ病なんだとどこか他人事のように思えた
そして薬を飲めば症状が抑えられ
これまで通りに働けると思っていた
いいなと思ったら応援しよう!
![nana](https://d2l930y2yx77uc.cloudfront.net/assets/default/default_profile_1-9b784003abbac36db44620c7f48629787caea4d53ae4e4f1b710aed18e204e23.png?width=600&crop=1:1,smart)