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2548字(ぼくと軽トラの道の駅巡り)

ガソリン高すぎ ~古き良き日本の軽トラ~

和歌山放浪~山奥旅館修行編~が始まり、1ヶ月と1週間ほどたった。

もうすっかりこの生活にも慣れ、自分は生まれも育ちも和歌山であると錯覚し始める。

いままでの人生では究極のインドアを名乗ってきたが、ここに来て休みの度に遠出をしていることに気がつき、自分の中に眠るアウトドアな人格が初お披露目されている。

30年近く前の型式の軽トラを乗り回し、片道1時間ほどのドライブを楽しむ。型が古くパワステもついてないので、ハンドルが重すぎて曲がるときに手汗でハンドルが滑って、直進しかけることが多々あり普通に危ない。

いつ壊れてもおかしくない、スリリングなドライブを楽しんでいる。ここまで来るとその不便さが逆に愛おしく思えてきて、愛着が湧いてくる。

よく車好きが旧車に敢えて乗るみたいなのを聞くが、その気持ちが少し分かってしまった。
でも普通に自分で買うなら迷いなく、新しい車を買う。


ばかでか鳥居
組立式なのか型に流し込んだのか


路肩の雑草が田舎ポイント高め
近くの道の駅でとろろ定食(豚汁付き)を味わう


川の始まりを見つける旅がしたい



果無集落 ~果汁たっぷり~

Googleマップで片道30分と書かれていたので、それくらいならちょうどいいドライブかと思っていた。

しかし現実はそう甘くなく、標高1000mのちゃんとした山だった。Googleマップは平面でしか表示されないのでGoogleは我々に地球平面説を刷り込んでいるのかもしれない。

確かに片道30分ほどだったが、半分をすぎた辺りからカーブが増え、道幅は狭くなり、最後の辺りはすれ違いほぼ不可能の山道を昇る羽目となった。

しかしさすがの軽トラ、難なく山道を登っていく。
そして小回りが利くので狭い道でもスイスイ走れる。このままだと軽トラの虜になって、将来の愛車は軽トラになりそう。

駐車場につき、車を降りると半袖で来たことを後悔するほどの涼しさだった。


葉っぱめっちゃ多い


 ちゃんと人住んでるらしい


水しぶきで前髪くるくる


前期白亜紀(インフラ整備済み)

帰り道はずっと下り坂。教習所の教科書に載っていたペーパーロック現象を思い出し、エンジンブレーキに命を託す。

しかし、傾斜が急すぎてエンジンブレーキも効いてるのかよく分からない。

優しめにフットブレーキを踏み、ブレーキの機嫌を伺いつつ降りていく。

片道30分のはずなのに普段の倍以上の疲労を感じる大冒険となった。


熊野速玉大社 ~MOCO'Sキッチン~

片道1時間、隣の市のイオンの近くの神社に訪れる。

たまたま祭りが開催されており、賑わっていた。
実物の薙刀が飾ってあり、いつもやってるゲームで見るやつだ!とわくわく童心タイム。

ただ知識もなにもなく、よく分からないため5分で退散。近くのたこ焼き屋さんでたこ焼きと団子を食べる。

やっぱり観光の醍醐味は食べ物でしょ!と自分に言い聞かせると同時に、事前学習の重要さを痛感。

その後は行きつけのみかん屋さん(2回目)まで15分ほど歩き、みかんを爆買い。袋に入ったみかんの重みを腕全体で感じる至福の時。

帰り道眠気に襲われ、眠気覚ましで叫びながら運転し帰宅。


君の名は。でみたやつ
12個入りで510円(結局ソースマヨが一番うまい)
 椅子と机の高さ同じだと食べるとき苦しい
青い餡はラムネ味(夏仕様)

谷瀬の吊り橋 ~イケおじナルシストへの道~

炊事場のおじちゃんにおすすめの観光地を聞いたら吊り橋と言われたので、それに従い吊り橋巡り。

日本一長い吊り橋らしく、高所恐怖症ではあるが好奇心に負け訪れる。

まあ行けるだろうと自分を過信したことを後に後悔する。

ネットで調べると駐車料金が500円と書かれていたが、実際に着くと800円に値上がりしてた。
日本の不景気を予想外のところで感じてちょっと萎える。

しかしその直後そんなこともどうでもよくなるくらいの衝撃が走る。

駐車場から目と鼻の先にある吊り橋を見て絶望した。

吊り橋が高すぎるし、長すぎる、そして揺れる。
吊り橋効果の存在を疑っていたが、ここに来て確信する。この説の提唱者にいままで疑ってごめんなさいと謝りたい。

しかしここまで来て、渡らず帰るのは情けないと思い一歩を踏み出す。下を見ないように早足で進んでいく。そろそろ半分くらいかなと振り返るとまだ4分の1も進んでおらず、この橋は無限に続いていて自分はもう逃れられないのだと悟る。


ここはカップルとかで来るなら吊り橋効果絶大だが、一人で来ている自分は一体誰に惚れれば良いのか。すれ違うおじさん?もしくは自分自身?ナルシスト兼おじさん好きになる日はそう遠くない。

無事渡りきったとき、あることに気がつく。
これ、帰りも渡らないといけないじゃんと。
これが橋の嫌いなところ。

帰りのことは一旦忘れ、次は山の上にある展望台に向かって歩き出す。途中イケイケな格好をした若いカップルとすれ違い、人は見かけによらないんだなというぺらぺらな感想を抱く。

ほんとにここに人が住んでいるのかという驚きを独り言に乗せながら山道を歩く。

227段の階段を死にそうになりながら登りきり、無事展望台にたどり着く。たしかに景色はきれいだったが正直疲労が勝り、あまり感動できずに即帰路に着く。

階段って登りはもちろん、下りも膝への負担半端ない。

帰り道で仲居さんから教えてもらった蕎麦屋に立ち寄る。
長野県民に蕎麦屋を勧めるなんて良い度胸だなと蕎麦マウントを取る。

看板メニューらしき蕎麦定食を頼む。

ざるそば、天ぷら、炊き込みご飯、焼きごま豆腐のセット。

どれも想像通りの美味しさで、蕎麦も長野のものと良い勝負だなぁと上から目線で感心した。

しかし、天ぷらだけは想定外だった。

なんと柿とブロッコリーが揚げられていた。

柿は見た感じジャガイモかと思ったが食べた瞬間甘味が口に広がる。

果物を加熱するのはあまり好きではないが、意外と美味しかった。

食後に蕎麦湯を飲み、通っぽい感じを演出し、帰路に着く。

帰りは道の駅に寄ろうとおもっていたが、まさかの駐車場が満車で断念。

旅行の醍醐味は道の駅に寄ることと決まっており、拍子抜けしてしまったのでまたリベンジしたい(絶対にするわけがない)。

山に行きすぎているので、一度くらいは白浜に行くのも悪くはないかもと今後に期待。

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