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素人の執筆、あの頃のわたし、これからのコト
拙著が世に出ます
ありがたいことに人生で二度もこのような経験をさせていただき、大変身に余る光栄を感じています。
発売は2024/2/20(火)。拙著を世に送り出すいよいよ感にそわそわしています。
本著執筆期間は、一冊の本が書店に並び、皆さんの手元へ届くまでに、どれだけの人が尽力されているか…ということを改めて考える時間でもありました。
一読者として、そして本づくりの一員としての経験をここに残したいと思います。
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前作から4年
2022年秋ごろから編集部の方と打合せを重ね、本格的に執筆をスタートしたのが同年仕事納めの頃でした。編集担当は前作同様インプレスの宇枝さん、編集協力は山崎さん。どちらも同じく働き女子。
前作「オトナ女子の暮らしレシピ」の発売が2020年1月20日でしたので、ちょうど2年が経過しようとしていました。
前作発売の頃を思い返してみましたが、今でこそ知らない人はいないであろう新型コロナウイルスにまだ名前がなく、そこからガタガタと音を立てるように世の中が大きく変わっていった記憶が蘇ってきました。
実はちょうどその頃、私自身にも異変が起きており(コロナではなく)、働き方と暮らし方を変えた時期…というか、変えざるを得ない状況に直面していた時期だったのです。
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身体の異変は突然に
疲れているのに眠れない。消化不良。肌が荒れて気分も晴れない。なんか調子悪いなぁ…そんな状態がしばらく続いていましたが、体の悲鳴に耳を傾ける余裕などないくらい忙しく働いていたので、効果がありそうな栄養ドリンク頼りに、休日の昼間に寝溜めして日々をやり過ごしていました。
働くことは好きなので、忙しいことが正義であり、昭和のドラマに出てくるような仕事三昧オジサンのような自分に酔いしれていたのも事実です。
ですが身体は待ってはくれず、いよいよ心の方が付いてこなくなり、壊れる直前(既に壊れていたかも)に、知人の勧めで医療機関を受診。
頭痛 肩こり 倦怠感 便秘 疲れやすさ めまい 耳鳴り 不安 不眠…問診表のチェック項目で満点を取るような状況(悪い意味)で、「自律神経の乱れ」を指摘されました。
「がんばりすぎていませんか」という医師の問いかけになぜか涙がこぼれ、身体の針が振り切っていたことを初めて自覚し、すべてのものごとにキキーっとブレーキをかけました。
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暮らしという教科があるならば
もし学校教育の中に「暮らし」という教科があるとするならば、科目は食事、睡眠、運動、洗濯、片付け、掃除、整理整頓、収納、料理といった感じでしょうか。
「暮らし」という授業を受け持つつもりで考えてみます。
早寝早起き、間食は控え、栄養を考えた食事をし、適度な運動をしましょう。などと言ったことをベースに深く話していくと思うのです。「そんなの当たり前じゃんっ」とツッコミたくなるような暮らしのコト。「THE」健康!みたいな暮らしぶり。振り切った針を基に戻すため不可欠なのが、この当たり前のことをちゃんとやるということでした。
何ごともそうですが、人に「教える」「伝える」という時に、ものごとを俯瞰することで見える世界があり、これらの時間を通して、初めて「知識」が頂に達する気がします。まずは当たり前の日常を見直すことから始めました。
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折り返して80歳へ向かう
お洒落して出かけるのが大好きでピンピンしていた祖母が、80歳を超えたあたりから「料理したり、出かけるのが段々としんどくなってきた」と話してくれました。人生100年時代と言われている世の中に逆行するようですが、家族の老いこそが、これからの自分とリンクすると私は確信しています。祖母、母、そして私。似ているところが多いのです…。だから私は80歳の半分、「40歳から折り返し」と考えることにしました。
早くに祖父が亡くなってから、ずっとひとり暮らしをしてきた祖母が、私にとっては一番の先生です。
ひとり暮らしだからこそ考えるこれからのこと。身体のこと、仕事のこと、お金の心配や、住まいについて。40歳までに、改めてこれらのことを整理したいと思います。
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素人の執筆
編集部の方から、Chapterごとに「〇〇〇について 2~3000文字程度で執筆してみていただけますか」というメールが届きます。「〇〇〇」というのはもちろん、前述したような暮らしに関することが9割。
みなさん同じだと思うのですが、日々の暮らしなんて、意味もなくやっていることがほとんどです。当たり前にこなしているコトを文字にするという行為こそがまさに「暮らし本」の執筆。うーん、それは私の方が聞きたいな・・・と、立ち止まることもあり、筆が進まなくなった時には、宇枝さんや山崎さんに相談させていただいていました。
執筆と並行して、インスタグラムでは日々のできごとを綴ってきましたが、ある時私が提出した原稿の一部が、インスタグラムの中から拾われ、山崎さんによって推敲されていたのです。そうそう、そういう書き方がしたかった~(できなかったくせに)と小躍りしてしまいました。と同時に、自分ひとりでは表せなかったけれど、ちゃんと自分の表現に推敲されているという事実に、感動し打ちのめされました。
私の日々の投稿にも目を通してくださっている編集部の方々には感謝しかありません。
お陰で、暮らし本の執筆を通して、日々起こるコトについて考えるクセが付きました。良い意味で、小さなことから大きなことまでいちいち考え、深堀りします。ある意味これは一種の趣味かもしれないなと最近考えているところです。
たくさんの人の力
編集部に限らず、デザイナーや校正校閲、写真や印刷会社、営業部、書店などなど、色々な方の力が合わさり、本は作られ世に出ていきます。中でも今回私が直接お会いできたのはカメラマンの方でした。朝日が差し込む早朝から、日が暮れてからも続く撮影は、4日間に渡って行われました。宇枝さんのニーズに応えながら、はじめましてのnamytoneを奥底から引き出そうとしてくださるカメラマン。アングルを考え、光を加減し、脚立に上り、何度もシャッターを押す。私も仕事でカメラを少し学んだことがあるので、「カメラは数学」だと思っていたところがあったのですが、それ以上にカメラの仕事は体力勝負でした。ただシャッターを押すだけでは撮れないnamytone宅を撮っていただき、大変光栄です。そんな本づくりのチームの一員となれたことに心から感謝しています。
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ありがとうございました。
変わっていくことをしなやかに受容れていく
前作からすると、考え方や習慣、使っている道具やインテリアなど大きく変わった部分があります。もっと深く話すと、私には前作以前の暮らし(系統迷子時代)も長くあり、今もなおSNSに公開していない部分もたくさんあります。もちろん、変わらない部分も含めてすべてが私です。
年を重ねるにつれ出来なくなってきたことや、継続できず変わってしまう自分に対し、どちらかと言うと後ろ向きな感情を抱いていたのですが、今回の執筆で何度も自分の足跡をなぞり、正面だけでなく、側面や裏側に光を当てることができたように思います。
大切なのは「変わらないこと」ではなく、変わっていくことを「しなやかに受容れていく」こと。
人は変わる生きものであり、日々の暮らしの中で「変わることを受容れるための器」を育てているのだと新たな発見もありました。
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何者でもない私の肩書き
いよいよ校了が近づいてきた頃、帯には「インスタグラマーと書かないでほしい」と稚拙なお願いをしました。(これはインスタグラマーとして活動されている方を否定するものではないということをどうかご理解いください。)
何をした人がどこからインスタグラマーなのか分からずにいる自分がいるのが本音だからです。
私はインスタグラマーになりたくて日々を綴ってきたわけでもなかったので、一層のこと肩書きなんてない方が良いな…と思っていました。とは言え、何者でもない私が、本を出させていただいたり、その想いをここでこうして書かせてもらえるのも、インスタグラムのnamytoneがあったから。そしてそれを読んでいいねを押してくれる方がいてくれたから。そう考えると、本が世に出るとき、「インスタの人だよ」ということが一目でわかった方が良いのか…と後から考えたりもしていました。結局のところは、ご配慮いただいた形の素敵な帯に仕上がったのですが。肩書きはあってもなくても、namytoneに変わりはないから、まいっか…と今では思っています。
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人生を折り返す準備
これまで書いてきたようないくつかのきっかけが、私の背中を押してくれ、私は人生を折り返すための準備をはじめました。身のまわりのモノやコトを片づけながら、これまでの人生を振り返り、まだまだ続くこれからのことを考えています。
私は趣味で山登りをしますが、人生に似ているなと感じることが多々あります。
麓は快晴でも、途中急な雨に降られることも。低山でも足腰を使うので体力勝負。軽量化を意識した荷物は、最低限だけれど、減らしすぎず、命取りにならないようキチンと備える。
登っている時は目にも止まらなかった、山野草や湿原を彩る草花が、下山途中ようやく見えた時に、登っている時は必至で余裕がなかったことに気付きます。
これからも続いていく日々の暮らし。モノとコトを整理して、時々見えるきれいな景色に「あ~きれいだな」と思える余裕を持って過ごしていきたいなと思います。
人生が続いていく限り、準備をはじめるのに早いも遅いもないと思っています。
人生を折り返す準備、はじめてみませんか?
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はじめに 第1章 限定公開
明日2月13日(火)、インプレスさんのnoteで、「はじめに」から「第1章」までを限定公開されます。
10日間限定なので、ぜひお読みになってみてください。
最後までお付き合いくださりありがとうございました。
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