映画感想文「ラストナイトインソーホー」
Twitterでフォロワーさん達にオススメの映画を聞いていたところ本作を複数名の方に推薦してもらい鑑賞。
どのポスターもオシャレだったので3つも貼ってしまいました(汗)
「こんな内容かな」って思ったのが最後の最後までに全て覆されていい意味で裏切られたのでよりのめり込んだ。
2021年のロンドンと1960年台のロンドンが交錯するシーンはロンドンの街の光と影をネオン街が巧みに演出してその美しさがより不気味さを醸し出す。
また、この景色は日本人が思う理想のロンドンと現実のロンドンをリアルに訴えてきている気分にもなってこちらまで突き刺されるような感覚になった。
少し最後のシーンで唐突にファッションショーになって「あれ?学校辞めてなかったの?」とは感じだけど最後のサンディの投げキッスでそれも吹き飛ぶ荒技(笑)
あとジョンが最初から最後まで聖人すぎて自分が女なら絶対に惚れる。
初対面では邪険にされ、自分から誘っといて追い出されても最後までエロイーズのことを想い寄り添ってくれた彼は男の中の男だなと。
また、本作は今の日本でもよく噂される芸能界の闇の部分を如実に描いている。
60年台はまだまだ女性の地位も低く、売れるためなら金持ちの男に抱かれてこいというのが当たり前だったのだろう。
日本のフェミニストがよく「欧米では〜」というが、イギリスは今でも治安は悪く階級社会で犯罪も多い。
この時代、サンディのようなつらい思いをして泥水を啜るように戦った女性達がたくさんいたのだろう。
まあサンディもなかなかアレではあるが…
最後のエンディングでロンドンの街並みがバックに流れる曲がバッチリとハマっていてエンドロールも飽きることなく観れた。
他にも使われている曲は60年代に流行ったポップスやジャズで音楽好きとしてはワクワクしながら観る事ができた。
しかし冒頭でも書いたがまさかこんな真実があの下宿先に隠されていたとは本当に驚いた。
こんな事件本当にありそうだなと思ったが、どうやら実話ベースの作品ではないらしい。
エドガーライト監督の発想力、創造力だとしたら脱帽。
アニャテイラージョイとトーマシンマッケンジーという新進気鋭の実力派若手俳優の熱演も見事。
聖人ジョンを演じたマイケルはまだWikipediaにも記載がない若手の役者だったが、彼はきっとこれからいろいろな作品に出ると思う。
サンディを利用して金儲けをしていた悪党ジャックを演じたマットスミスの色男感もまたあの手の役に入り込んでいてよかった。
物語の肝になる下宿先のおばあちゃんも最初と最後でこんなにイメージ変わるのはさすがだなと。
実は上映直後から気にはなっていて、Twitterでも前々から勧められていたのだが、「本当に面白いのかな…」と観てこなかった。
しかし、今回観て「上映時に観ておけば!」と思うほどいい作品だった。
この世界観や音楽、ロンドンの街並みの光と影。
これをiPhoneXRの小さな画面ではなく大画面で観たらもっとよかっただろうという後悔も少し(笑)
まだ観ていない方には本当にお勧めできる作品になった。
本作は
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まだの方はぜひご覧ください。
こんかいはこのへんで。
ではまた次回。
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