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ナミソラフウモ
2018年5月7日 22:16
四月の下旬スーパーマーケットの駐車場で車を降りると、嗅いだことのある臭いに出くわす「ああ、来たな、近いな」と確認するように呟く買い物後、帰りに来た道とは別の道を走り出すと近くの畑で赤いトラクターが堆肥散布しローラーで土壌を混合していた大きな作動音と共にうっすらとした白い湯気が舞うこどもの頃はすぐとなりに田んぼがあって長くて二週間くらいこの臭いとお付き合いするのだが
2018年5月2日 22:27
子供の頃はお花見の何がいいのかさっぱり分からなかった。こどもの目線で振り返ろうと思う。昔のお花見は今のように家族、カップル、子供のためというよりは会社の集まり、大人の男の酒盛り場的な要素が強かったように思う。今もそうかな?大人たちのお花見に参加するとビニールシートの端に座らされ海苔巻きやいなり寿司はもうなく(大人の女性が食べちゃう)麦茶を水筒でおすそ分け(ジュースなんて買って
2018年5月1日 19:08
小学校高学年、新学期、木造校舎、最上階の古いけれど新しく一年過ごす教室。クラス替えはなく、とりあえず出席番号順に座り、慣れない机や椅子の高さに馴染めずにいると、ホームルームで一人、満面の笑みを浮かべた女性教師が両手を広げてこう言った。「みんな、後ろを見てごらん、お山の桜が一望できるだろう。うちのクラスが独り占めだよ」女子児童は感嘆の声を漏らし、男子児童はへえと味気ない反応を見せた