私の私による私のための旅(長崎編)①すったもんだの準備編
性格上、誰かと旅をする時に一番大切なのは「同行している人が楽しいかどうか」それが私の一番の関心事になる。無理しなくても、とかそんなの楽しくないんじゃないか、って言われるかも知れないけれど、私にとってはそれが楽しい。人が笑ってたら楽しいし、喜んでいたら私も嬉しい。
若い頃は旅ばかりだった。お金が貯まったら旅をする。一人で安宿に泊まり、ローカルのものを食べる、贅沢というよりも土地に馴染むような旅が好きだった。
結婚してから23年、そう言えば何の用もない気ままな一人旅からその年月だけ遠ざかってるな。ふとそう思った。
お盆の一人旅
娘たちは就職、進学で家を出ている。そして7月末にお盆の様な家族行事をしたため、お盆は誰も帰ってこない。夫はお盆期間に息子と一緒に仕事をする予定を入れている。私は一週間の休みを取ったものの、何も予定がない。
そこで、ふと閃いた。旅しよう。
還暦バックパッカーを目指す予定なので、一人旅のリハビリをしてみよう。
とは言え、お盆時期はどの交通機関も高い。私のお遊びのためにわざわざ今出かけてお金を使うこともないな...と、ぼんやり考えていると、ふとバスツアーの広告が目に入った。
長崎日帰り10,000円。現地では5時間の自由時間。それだ。10,000円ポッキリの旅。すぐに申し込んだ。
家族に話すとみんな喜んでくれた。カレンダーに「長崎一人旅」と書き込み、ワクワクしながら待った。
それから1週間くらいしたある日、旅行会社からメールが来た。「お申し込みのバスツアーですが、定員にならなかったため中止となりました。返金手続きは…」
クラっときた。コロナである程度慣れてはいたはずだったけど、やっぱり楽しみにしていたことがふっと消えるのは辛い。
When one door closes, another door opens.
目の前で一つのドアが閉まった。私のワクワクは宙を漂ったまま。しばらくどうしたものかと考えた。他の場所に行こうか、でもお盆に近づくにつれ交通費もどんどん上がっていく。もう私に選択肢はないのか、と思った時開いている他のドアの存在に気づいた。
そもそもバスツアーじゃないと長崎に行けないんだっけ。そう言えばバスセンターで九州各地に行くバスを見たことがあるぞ。そうしてバスを調べたら、一時間に一本くらい長崎行きのバスが出ていた。しかも片道2,900円。往復割引で5,400円。バスツアーの半額やん。(2024年8月現在)
なんとなく宿を見ていたら、私が若い頃海外で泊まっていた様なドミトリールームのある宿が約4,200円。一泊してもバスツアーとほぼ一緒。
私の旅は一泊二日になった。
長崎は小学生の時の修学旅行と、高校時代の友人との旅、そして家族で大河ドラマの聖地巡礼をしたことがあるので、なんとなくイメージはある。今回は行ったことがないところに行ってみたい。以前誰かが出島に行ったという話を聞いて興味を持ったので、出島をメインに行くことにしよう。私は古い建物が大好きなので、きっと好きなはず。出島のすぐ前にある宿に予約を取った。自分好みの旅の計画が本格的に始まった。
旅編に続く↓