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体を張って語学習得観察日記③

 アプリだけでスペイン語基礎固め?!

 今回はいよいよDuolingoで学び始めたところから。
以前 I knowなどでオンラインでの語学学習はしたことがあったけれど、Duolingoは以下の3つの点で飽きっぽい私をスペイン語に繋ぎ止めていてくれた。

1. 一回が短い。最初はハードルが低い→難しすぎて嫌にならない

2. ◯日連続チャレンジみたいなのに、自動的に組み込まれていて一日でも離脱しそうになると「連続記録が終わっちゃうよ」とわざわざメールやアプリの通知で知らせてくれる→ゴールが一つ一つ短い。「一週間」とか「10日」とかで盛大にお祝いしてくれるので、脅迫されているというよりは「せっかくここまで続けたし…」というポジティブな気持ちが働く。

3. 同じ時期に学んでいる人たちなのかなんなのか、リーグに勝手に入れられていて「あなたは今20位です」とか出てくる。「10位以内に入れたら、次のリーグに進めます」なんて、希望してもないのに励まされるので気がつくと次のリーグを目指している自分がいる。

 以上をこまめに世話してくれる辺りが、人では難しそう。(しかも無料)AIだから出来ることだと思う。今、私はAIの仕組みに良い形で組み込まれている状態。自分に出来ない部分をカバーしてくれている、とポジティブに捉えている。なぜなら、私が語学教師として何度生徒に言ってもなかなか伝わらないことを、仕組みで伝えてくれている感があるから。継続が大事とわかっていても継続できないのが人。今までその「継続」をうまく出来ている人がグングン伸びていくのを見ているが、逆にその「継続」自体が難しい人が8割くらいいることも知っている。その8割にはこの様に仕組みに取り込まれてしまう、というのも良い方法になり得ると思う。そう、私もその8割の「続かない」人間の一人だから、自分が実際経験したからわかるのだ。

 英語でスペイン語を学ぶ設定にしたので、母語が入り込む余裕がない。母語が入ると言葉が強過ぎてイメージが薄くなる気がするので、私にとってはベストな学びとなった。Yo como una manzana. が I eat an apple. となるので、頭の中にはmanzanaがappleで...という言葉よりもスッと林檎を食べている姿が浮かぶ、という感じ。

 全く語彙も文法も知らないままに始めたのだけれど、さすがはアプリ。最初簡単なHola. (Hello.)から始まって、クイズに答えている内に自分の頭が「この時は、この言葉を使う。でもこの場合は…」と言葉をどんどん分類する様になる。誰かが私に教えてくれているわけではなく、どんどんクイズに答える中でその言語のパターンが知らずに身についているという不思議。
これは、私たちが母語を学ぶ時と似ている気がする。とにかくたくさんの人が話すパターンを見て、その人の行動や表情と照らし合わせてパターンを習得していく。その行動と表情の部分を私のケースでは「英語」が担当してくれている。

 学生時代にテキストで学んだフランス語は、残念ながら男性名詞や女性名詞を覚えることにうんざりして、必要最小限のテスト範囲をただただ覚えることでなんとか単位を取ったけれど。今回はテキストなんて一度も開いていないし、Duolingo以外でスペイン語に触れることはない。でも一日少なくても10分、長くて30分間クイズに答え続けるだけで、男性名詞も女性名詞も無理なく頭に入っていくし、パターンを入れたおかげで自分でも作文できる様になっている。本当に不思議。

 この1年の間で一日一度も出来なかった日は10日前後。それ以外は10分でも必ず毎日毎日スペイン語に触れていた。私が語学講師(英語)をしながら人に伝えている「一日10分でも触れていたら、感覚が変わります」を自分で体験した形となった。確かに触れることの重要性は語れる。それに、アプリはそれをかなり効果的な形で届けてくれることもよくわかった。

 では、Duolingoで学べることは具体的に何か。また足りないことはなんだろう。次回に続く。


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なみお
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