笑顔の番人⑤〜日々コツコツ小説Ⅱ
「まぁ、いろんなことあるさ。うんうん」
時折沈んでは何とか笑顔を取り戻していた。
しばらくしてアイスが食べたくなり
しおんは近くのコンビニへ向かった。
「あれ?」
コンビニの脇にうなだれるように腰掛けている人が見えた。
『どうしたんだろう?』
しおんが近づいていくと
コンビニの店員さんが出てきて
腰掛けている人に" 大丈夫ですか?" と声をかけた。
「うるさいなー、余計なお世話なんだよ!
ほっとけ!邪魔なら邪魔っていえばいいだろうが!」
好意で声をかけている店員さんにその人は
うなだれていた顔を上げて大きな声で怒鳴りつけた。
「えっ?」
どこか見覚えのある顔、聞き覚えのある声。
でも見たことも聞いたこともない顔と声。
『うそ、そんな』
そこにいたのは、しおんもいつも元気を貰っていた
いつも笑顔で明るい、あの子だった。
『こんなことって』
しおんはショックだった。
あの子の違う面を見てしまったからなのか
あの子も苦しい時があることをしったからか
それに自分が気付けなかったからか
よくわからない。
でもショックだった。