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◯Art:ミュシャ、何に命をつぎこむかということ

何か芸術に触れたいと思い、映画に行こうとするもお金と時間とエネルギーを使ってどうしても見たいと思えるものがなく、断念。

じゃあ美術館、博物館は?と思い検索してたどりついた府中市美術館の「アルフォンス・ミュシャ ふたつの世界

到着したら大行列。
こんなに人気なのか??と、驚いていたらどうやら「市民文化の日」で無料観覧日だった影響らしい。
それでも30分もしないうちに入ることができた。

アルフォンス・ミュシャ展

展示の多くは見たことのあるデザイン(歌劇や広告のポスター)ではあったが、
ウィリアム・モリスの影響を受けたということを知れてとても興味深かったし、彼の人生について理解が深められたのは個人的に収穫だった。
目を引いたのは画家として駆け出しだった頃に一生懸命描いた"絵本の挿絵"と、晩年"故郷のチェコ"を想って描いた絵だった。
若い頃手掛けた絵本の挿絵の動物や子どもたちは、繊細なタッチでよく書き込まれて美しかった。
また、晩年の作品は暗めの独特の色遣いで、一見地味だけれど、依頼主の意向を気にせずに丁寧に気持ちを込めて描いたのだろうと想像された。
そこでようやく、等身大のミュシャにようやく接したような、不思議とほっとした気持ちがした。

若い頃は生活のために依頼を受けてこなし受けてこなし、だったのだろう。
いつの時代でも芸術家の多くは生きるためのパンを得るのに苦労している。
そして、晩年になってようやく自分の描きたいものに手を付けることができるようになったのだ。

そんな人生の在り方に、ふと自分を重ねる。残りの人生を何にどう情熱をかたむけようか。
なんとか一人で生きていくことができるようになるのに必死でそれなりに時間もかかって見失いそうになっていた。しかし、改めて、自分が大事にしているものが何なのか、何をしている時が幸せを感じているのか、もっと自覚して毎日を大事に過ごしたいと思った。


おまけ

これは初めて見た噂のLUUP

歩いていたら隣を颯爽と追い抜かされた。確かに便利。重大事故さえ起こさないのならば。この国はどこに向かっているのか。


中央線のグリーン車

親子連れなどであふれていた。
2階建て、とっても特別な感じがして誇らしくていい。感謝。

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