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新規事業開発11カ月目 リサーチャー賞

さて2月末。今のポジションに就任してからの11ヶ月を振返ります。
新規事業構築に向けての活動です。

4月『技術開発計画策定』
●実施内容
・所属組織のミッション確認
・同リソース把握
・所信表明
・ファシリテーション

5月『仮説検証テスト計画立案』
6月『多段階仮説検証とマーケティング』
7月『マルチ技術開発と組織開発』
8月『起業と知財戦略とリクルート』
9月『プロジェクトマネジメント』
10月『OJTによる技術伝承と成果の果実』
11月『大型受注達成とMVVアワード申請』
12月『世界初技術構築と新たな出会い』
1月 『装置導入起業 安全性評価の戦い』
2月『戦略特許3報出願とパートナー顧客とのキックオフ』

「素材業界での新規事業開発スキームを構築する」
という目標を持ち、まずは自らのテーマで事例を作ろうと今期走ってきましたが、当初の想定よりも早い速度で物事が進んでいます。

”素材”は日本が世界に対して優位に立てる分野だと言われていますが、これまで日本が強かったプロセスイノベーションの延長線上では到達できない貢献領域があると思っており、もっと素材の可能性を広げるには、素材の加工にも精通し、ユーザーにより近い状態での機能を向上させる必要があると考えていました。

そのような背景から、外部の加工メーカーとのオープンイノベーションに積極的に取り組み、パートナーには”機能性評価”という開発アプローチを伝授しながら、共に技術開発に取り組み、毎回の試作で何かしらの成果物を得ることで熱量を高めることに成功しています。

1つ技術が進歩する度に、ビジネスモデルがより具体的にブラッシュアップされていき、開始当初は漠然としていたターゲットユーザーが明確になります。ターゲットが明確な技術プレゼンは、顧客の心にも響きやすいようで、具体的なフィードバックが得られるようになります。

具体的なフィードバックにより、マーケット規模と技術の優位性が明確になると、儲かる事業に化ける確度が高まります。その結果、経営層に対して夢を語りながら、具体的な会社リソース(金、人、もの、情報)の提供を自信を持って要求することができるようになります。

この要求するリソースは、個人で準備できる額ではないですが、イントレプレナーの利点は、決裁権のある経営層に対しての主張が認められば、それこそ数億円規模の裁量が与えられる点にあります。特に資金面でのリソース提供は即効性が高く、この資金によりアウトソーシングが可能となります。

このアウトソーシングにより、事業化実現のために最も重要な検討項目に自身のリソースが投入できるようになり、検討の推進力を維持することができます。
しかしながらステークホルダーは増えるため、マネジメント負荷が高まりますが、周囲のメンバーが「覚醒」し乗り切る現象を経験しました。

自分の当初の計画に含めていなかったのは、実はこの周囲のメンバーの「覚醒」であり、彼らが主体的にマネジメント領域の一部をカバーしてくれることで、自身の負荷が下がると共に、彼ら自身がより高い創造性とアウトプットを発揮しはじめており、チーム全体がフロー状態に入る現象が起きています。

そんな彼らのおかげで、私自身は次の次を考える余裕ができ、この先発生しうる障害を予期し早めに対策を打つことで、自分自身さえもが想像しない速度で物事を進めることができているようです。

そんなようなことを考えていたら、2021年度リサーチャー賞当確の連絡を上司から受け、嬉しい意味で眠れない週末を迎えました。

とてもありがたい環境で仕事をさせてもらっているなと感謝の気持ちでいっぱいです。

さて2月は事業戦略上とても重要な特許を3報書き切りましたので、次の3月は再び技術検証テストが目白押しです。
予定通り実行できることを願っています。

#新規事業開発の軌跡
(過去各月での振返りはハッシュタグから参照可能です)

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