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読書記録『夏目漱石ファンタジア』

夏目漱石ファンタジア / 零余子


この作品との出会い

第36回ファンタジア大賞でワナビ達の目を惹き付けたタイトル『シン・夏目漱石』
なんだこれはと思っていると、あれよあれよという間に大賞になった。まさか、これ、面白いのか?
そんなこんなで、評判が良かったら読もうと思っていました。しかし試し読みで続きが気になったので、発売日に電子書籍を買って読むことになりました。今は紙本も注文しています。おまけリーフレットが楽しみ。


感想

月並みな感想しか出てこないのですが、とにかく面白かったです。近年読んだラノベの中でもトップクラスでした(あまり読書する方ではありませんが)

まずこの作品、ただの夏目漱石ニワカが適当に書いた作品ではありません。圧倒的に夏目漱石ガチ勢です。それから、きちんと監修の先生がついています。
零余子先生は、夏目漱石×ライトノベルを書き始めて4年の筋金入りで、ライトノベルに無限の可能性を見ていた方です。(以下のインタビュー記事参照)
これを大賞にしたファンタジア文庫には拍手喝采を送りたい。 

たぶん私は読書をする人間の中で、文豪に関することは下の下も良い所の知識量なのです。それでも楽しく読めました。いろいろな知識があったらもっと楽しかったんでしょうね。若いうちにちゃんと勉強しておけば良かったです。でも作中でコラムが挟まるので、知識0人間でも楽しく読めます。ファンタジア文庫、本作りの天才かよ。

本作は夏目漱石関連の知識によるものだけでなく、オリジナルの部分も良い味を出しています。私は薫さんとのデートイベントが好きです。あれだけ著名人を出しておきながら、オリジナルキャラクターも埋もれていない――素晴らしいバランス感覚だなぁと。 
あとライトノベルでは付きもののバトルシーンも熱かったです。というかバトルシーン上手すぎて混乱しました。文豪の知識とか、そういった雰囲気だけじゃなかったのか。現代チックなバトルもこんなに上手く書くのかと驚きっぱなしでした。

本当に面白かったです。
二巻も楽しみ。文豪知識はありませんが医療人知識はあるつもりなので、続刊であの人が活躍してくれるのを楽しみにしています。あと星先生。

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