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3種類よりもう少しあっても良い話

 多様性が必然なモノやコト、多様性が必要なモノやコトというのがあるなあと思うわけです。

 多様性が必然なモノやコトといえば、例えば人もそうだし、思想も、音楽や絵画みたいな創作物なんかも、色んな種類や特徴を持ったモノやコトが必然的にあるわけです。
 それに合わせるためという意味でも、多様性が必要なモノというのは半ば必然的に生まれてくるわけで、例えば衣服も、料理も、土地土地の名産品も、工業デザインなんかにも多様性があるわけです。
 ただ、世の中をグルっと見渡すと、それそんなに色々いるんか?と思うようなものが沢山あります。あくまでユーザビリティの観点で、3種類くらいで良くないか?と思うモノやコトがいくつもあります。

 その1つが、歯ブラシ。
 こんな事を書くと一生懸命研究開発をした人たちには悪いのだけれども、あくまで買う側として、歯ブラシてあんなに種類いるんかね??といつも思っているわけです。高校時代からずっと思ってきたその思いを書きます。

 プロゴルファー猿をご存知でしょうか。藤子不二雄A氏の名作ゴルフ漫画ですが、主人公の"猿"は、ほぼ1本のドライバーだけで国内外の強豪プロゴルファーと凌ぎを削っていたわけです。しかも、木から削り出した自作のドライバーでです。山で見つけた木を削り出して、乾燥の工程も何も経ずに、いきなり加工してドライバーとして使っているわけです。それなのに必殺の「旗包み」や、驚異的ななんとか打法で勝ちを量産します。
 もちろん実際の人物を題材にしたノンフィクション作品だとは思っていません。創作物である事はもちろん理解していますが、しかしその中核にある普遍的な思想というものが共感を呼び、いつも裸足で手とか洗わなそうな少年が主人公なのにも関わらず子どもたちは感情移入をしたのではないでしょうか。
 そう考えると、プロゴルファー猿の根底に流れている思想、つまり
「ドライバーとかアイアンとか、そんな色々なくても工夫次第で何とかなるんじゃないの」

「最悪、木で作ったら良いじゃんか」
のようなストイックな感性は、やはり胸に刺さるモノがあるわけです。そのはずだ。

 その上でもう一度、歯ブラシについて考えていただきたい。人類の創意工夫、進化するテクノロジー…よく分かります。あんな歯ブラシがあったらどうかなあ。こんな歯ブラシが良いんじゃないかなあ。色々あるでしょう。しかし、ここでハッキリと断言します。

 やっぱり歯ブラシは3種類くらいでええ。

 毛先がタマになっていようが(もうないか)、シャフトが曲がっていようが、先っぽがデカかろうが、そんなのどうでもええ。ちゃんと自分の歯の生え方に合わせて、時間をかけて磨くのが一番なはず。歯医者に行っても、結局薦められるのはあのガムの透明な何でもない形の歯ブラシなわけです。何であんなに色々あるの。毎回気に入った同じのを買おうと思うのに、いつもどれだか分かんなくて結局違う変なの買ったりしてしまうから、もういっそ木で作ったら良いんじゃないかという気さえしてくる。
 この多様性の時代、必然性、必要性というものをもう一度考え直してみても良いかもしれません。


 ちなみに俺は、ドルツのジェットウォッシャーを愛用しています。糸ようじよりも簡単で効率が良い気がします。自分でもちょっとひいちゃうくらい歯に挟まっていたものがボロボロ流れてゆきます。
 高校生の頃はそんなもの使いはしていませんでしたが、今の自分の感覚で先ほどの断言した部分を正確に書き直しておきます。

歯ブラシは3種類くらいでええのだけれども、それはそれとして、ジェットウォッシャーみたいのは一度試してみた方がええ。手放せなくなるなることうけあい。

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