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わたしが気功をはじめたきっかけ

先日、中原区役所と中原区商店街連合会が主催するイベントで、気功教室を開催させていただきました。

予想以上にたくさんのご応募をいただき、ありがとうございました!
年代、性別も幅広くご参加いただき、気功を体験していただく良い機会となりました。

クラスのはじめに自己紹介の時間があったので、私が気功をはじめたきっかけについても少しだけお話しさせていただきました。
あらためて振り返る良い機会になったので、こちらでも書いてみたいと思います。

* * *


私は20代の会社勤めの時期を経て、2010年からタイマッサージセラピストとしてサロンで働きはじめました。
仕事が楽しくて、というのと同時にとにかく頑張りたい気持ちも強く、今思うととてもハードに働いていたように思います。(今よりもずっと若かったですし!)

仕事を始めて半年くらい経った頃。自分の身体がうまく使えていないこと、そして必要以上に負担がかかっていたことに気づき、身体の使い方やセルフケアにも意識が向くようになりました。
ヨガをしたりマッサージをしたり、ときには施術を受けたりしながら、いつまでも元気で働けるようにと気をつけているつもりでした。

それから2年ほど経つと、だんだんと様子が変わってきました。
疲れが取れない、ヨガやセルフケアをしたくても身体を動かす元気が出ない、感情も不安定でイライラしたり落ち込んだり。なんとか仕事の間は頑張っていましたが、帰り道ではほとんどの力を使い果たしてしまい、いつも自分の身体を引きずるように運んでいる感覚でした。
しんどくて、仕事が終わると夜遅くに駆け込むようにマッサージに向かうことも増えていましたが、どこかが凝っているとか痛みがあるとか、何かを解消してほしいわけではなくて。
ただただ消耗しきった身体を労わるように、誰かに触れてほしかっただけでした。

あるとき個人サロンにオイルマッサージを受けにいったときのことです。
ガウンに着替えて椅子に座っていると、セラピストさんがフットバスを準備してくれていました。
薄暗い静かな空間の中で、桶に水を注ぐ音や、お湯を沸かすやかんの蒸気の音を聴いているだけで泣けてくるほど嬉しくて、運ばれてきたフットバスに足を入れた途端に、安心感とともに奥深くから満たされていくのがわかりました。
そして「もうこれで充分。このままお支払いをして帰ってもいいくらい。」と心底思ったのです。

その時に、自分が思った以上にボロボロになっていることに気がつきました。
いくら身体のケアをしたところで、その身体を動かす原動力のようなもの、もっと根源的なものが、すっかり枯渇していたのです。
なんとかしないと、もう長くは働けないということもわかりました。

そうして出会ったのが気功でした。


初めは半信半疑だったかもしれません。
氣だなんてよくわからないし、立ってるだけで元気になるってほんとうかな、と。

ただ、他にできることもなかったですし、毎日決まった功法を実践するというシンプルさが自分にはとても向いていたので、とにかくやってみようと思いました。

はじめて実践したときはたしか、肩が痛かったり時間が経つのも長く感じて、25分の功法を終わらせるのがやっと、という状態だったと思います。
それでも終わるとなんだかスッキリして、不思議とまた練習したくなるのです。
そして毎日続けるうちに、ぽつりぽつりと一滴づつ、自分の内側になにかが満ちていくような実感がありました。

なんだかわからないけど、いい気がする!と希望を感じてこつこつ実践しているうちに、少しづつ、でも確実に、元気になっていったのです。

身体だけではなく、気持ちも明るく穏やかになっていきました。
抱えていた疾患や症状は、気付けばきれいさっぱり消えていました。
不調はまったくゼロではないものの、ずいぶんと少なくなりました。

そして当時は大変だった人間関係もだんだん楽に、心地良くなっていき、自分自身も自分を取り巻く環境も、じわじわと、いつの間にか大きく変わっていきました。

今年で気功と出会って9年目。
あの時に気功を始めて続けてきた9年間と、そうではない9年間は、まったく違ったものになっていたのではないかと今では思います。
その恩恵は私にとって、とても大きなものでした。

気功はおもしろいです。
もしもなにかを機に出会っていただいた方は、ぜひ淡々と練習を続けてみてください。
いつしか自分がより良い方向へと変化していることを、きっと実感していただけると思うのです。








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