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ここは俺に任せてお前は先に行け

回避スキルは持っていて損はないと思う。どうやら反射的に回避すると逃げ癖が付いてパニを慢性化させるらしいんだが。私の自己紹介(パニ歴)を見て欲しい。めちゃくちゃその通りなんだが。一旦聞いて欲しい。

私はこの夏また新しい回避スキル「保冷剤を触るといい感じ」を身に着けてしまった。暑さの不快感と併せてぶわっっと不安感に襲われるとき、保冷剤を触っていると目が覚めるようだった。冷たい感覚の方に意識が持っていかれて不安感が飛ぶ。正気になる。気付け薬みたいなスキルだった。

この体感を通して面白いなと思ったのは、別の感覚に意識飛ばすと不安感って感じにくくなるんだなってこと。普段の回避ではそこまで明確に分からなかったのだが、その場から逃げなくても暑い空間にいながら感覚を切り替えたために「え?不安感が飛んだ?」を感じることができたんだと思う。

皮膚から感じる感覚のせいか即効性が凄かったので極端な話、不快だと感じる感覚や思考さえどうにか出来れば不安感っておさまる寸法なんじゃないのマジで…。と悪知恵が働きかけたが、それが難しいからこんなことになっているのだし。ほぼ反射神経を利用したようなものだったのでこの早さ、思考を挟む余地はないような気がしている。

結局のところ自我でどうにかするという応用は出来なさそうなんだけど、限界まで耐えずに回避に頼ってもいいと思うんですよね。パニじゃない人も普段何気なく回避って使っていると思う。ちょっとした待ち時間にごく自然にスマホ開いたりしません?あれ回避行為のひとつだと思ってる。別のことをしていることで不快感や苛々を抑えられる。ごくごく自然にやっている行為。スマホがない頃は本だったりした。回避は生物に備わっている防衛反応。だから回避自体が駄目な行為だと思わなくていいのではないか。回避させることで自分を助けているんだ。

回避は否定せず。でも反射的にはしないようにしてみたい。の折衷案で、回避したくなったら「あ、回避したくなってるなあ私」と一旦ステイするチャレンジを最近始めた。ゆるく。そのうち何か感じることが出来たらここに書きたいなと思います。

ちなみに保冷剤。その後しばらくは「持っていないと不安な期間」が続いたものの「持っているけど触らないでいられる時期」「思い切って持たない時期」を経て最近は『概ね丸腰でも行ける気がする』という感覚に戻ってきた。ガチでしんどいときはマジ夏早く終われよって思っていたけど、暑い時期が長いせいで慣れ練習まで出来ました。サンキュー残暑。いやまだ気を許してはいけない。引き続き皆さんもどうかご安全に。


追記)
ちなみにタイトル。よく耳にする台詞ですが今回の話では「俺もお前も自分」というイメージで付けました。そのときの体感で、俺かもしれないしお前かもしれない。余談ですが「君を自由にできるのは 宇宙でただ一人だけ」のどちらにしようか迷いました。これは私の好きな曲の歌詞です。


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