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建築と神さま
やっと秋らしい気候になりましたね。この土日は、いろんなところで地域のイベントやお祭りがあったようです。地元、伊勢神宮でも、先週、神嘗祭(かんなめさい)が行われていました。
「建築と神さま」
おおげさなタイトルですが、科学や技術が発達したといわれる現代でも、やはり私たちの生活は、神様仏様への信仰や祈りとは、切っても切り離せないなと思います。
もちろん、建築でいえば、高額なお守りをまつったから、ご祈祷をしたからと言って、それだけで災害に強い建物になるわけではありません。でも、技術的に安全な設計・施工で建築したうえで、さらに、神様に祈りたい気持ちもあると思います。
安全のためには最善の研究・技術を追求するべきだけれど、やっぱり大自然(=神様)の前では、人間の能力や技術はちっぽけなものでしかない、という自然への畏敬のあらわれなのかもしれません。
以前、仕事で杭工事に立ち会ったときのことです。
そこでは、杭業者の親方が、杭の種類、長さが変わるごとに、杭位置にお酒をまき、柏手して、祈祷していました。もちろん、それで工事が遅くなってはいけないので、一升瓶を持ってパパっとお酒をふり、パンパンっと手を叩く、高速動作でした。
私は今までそのような方を見たことがなかったので、びっくりしました。(よくあることなのでしょうか? 同業者の方、教えてください。)親方が、安全に、無事に工事をしたいという気持ちがすごく伝わってきました。杭工事は特に、地中に何があるかわからないので、トラブルが多いです。障害物や、事前調査と異なった地層があれば、何か月も工事がストップすることもあります。(そんな時の損害や影響などは、考えたくもないですが・・・)だから祈りたい気持ちはよくわかります。
また、施工ミスや事故がないように、自らの気を引き締める意味もあったのだと思います。
どうしてこのような話をしたかというと、次号のNAMI通信のテーマが、
「建築と神さま」だからです!
建築の祭事といえば地鎮祭や上棟式、家の中では仏壇や神棚の話、家にまつわる風習やしきたり、いいつたえ・・・掘り下げるとキリがないですね!
現在、いろいろと構想を練っているところです。
(お気づきのとおり、11月号にむけてまだ構想中なので、発行はいつもより遅れそうです。関係者の皆様すみません)
ということで、「建築と神さま」について、こんなネタやエピソードがあるよー、こんなことに興味あるよ、というのがあれば、ぜひ教えてください。
次号のNAMI通信「建築と神さま」 楽しみにお待ちくださーい!