Vol.7 桜の下で逢いましょう

桜が満開になった。心弾む季節である。

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息子も何かは感じ取っているようだ。しきりに拾った「木の枝」で房をつつこうとしていた。多分届かないと思うが・・・

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さて、タイトル「桜の下で逢いましょう」は作家・折原みと氏の代表作から拝借した。

折原みと氏は1980年代初頭〜1990年代初頭の少女小説ブームを牽引した作者の1人である。アラフォー女子の皆様なら「ティーンズハート」という言葉に覚えがあるのではないだろうか。
私も小学5〜6年生の多感な頃ドハマりした一員だ。小遣い片手にピンクの背表紙目指しテクテク歩いた1時間の道のりは私の人格形成に大きな影響を与えている(注:ド田舎出身だと本屋までもが超絶遠いのである)。

映画化された「時の輝き」・テレビドラマ化された「真夜中を駆けぬける」など名作は多々あれど、私が抜群に好きなのはこの「桜の下で逢いましょう」だ。〝生まれ変わり〟をテーマにしたよくあるラブストーリーだが、とても切ない。桜の季節になると毎年思い出す。

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今はもうティーンズハート自体が無い。本屋も無い。そして何かに向けて1時間歩く情熱も無い。歳をとるということはいろんなものを失うことなのである。

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