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目的地を見て漕ぎ続ければ沈まない

今日は、趣味の1つであるシーカヤックの教えが人生に通ずると思った話。

大好きな西表とシーカヤック

私は八重山諸島の西表島が好きで、今や年に二回も通うリピーターだ。もはや「旅行」より「次回訪問」みたいな表現ががしっくりくる。

そんな愛する西表島での楽しみの一つがシーカヤック。パドルを漕いで海を進んでいると、自然と一体になれる感覚があってとても気持ち良い。
東京に引っ越してきて2年半経つのに、いまだ「来たばかりで東京に慣れなくて☺️」という空気で過ごしてるほど都会が合わない私にとって、まさに日頃の疲れを浄化してくれる時間。

特に西表の綺麗な海は最高!たまにウミガメが近くを通ったりする。

透き通った海の上を進むシーカヤック
この海の色!

シーカヤックはパドルを使って水面を進む乗り物。(乗り物…?笑)

ビーチに並べられたシーカヤック
シーカヤック

安定感があり、初心者でも比較的始めやすが、正しく漕がないとなかな進まない。慣れないうちは、腕の力だけで必死に漕ぐ。これをやると、一瞬でヘトヘトになる。そのわりに全然進まない。

私も初めてトライした時には、かける労力に見合った成果を感じられず、嫌になった。

モーター付いてたら良いのにと思ったし、まぁ景色が綺麗だから許してやるか、くらいの気持ちだった。が、夫がハマったので何度もやってるうちに上達して、今は趣味と言えるほどになった。

荒れた海を進むシーカヤック

穏やかな海を漕ぐ時はのんびりできるが、天候や海の状況次第ではカヤックがぐらぐら揺れる。床から足を離してバランスボールに乗ってる時みたいな感じなので、不安定で怖い。

そんな時、ガイドさんに「遠くの目的地見て、ひたすら漕ぎ続ければ絶対に転覆しないので大丈夫ですよ」と教えられた。

カヤックが左右に揺れ出すと、近くの波に気を取られる。すると、普段の漕ぎ方が乱れ、不安定になる。体も硬直し余計にバランスが崩れる。まさに負のループ。転覆しないことに精一杯になり、進み方がわからなくなる。

センスのある人にはそれほど難しい話じゃないのかもしれないが、私はそんなに運動神経が良くない。アドバイスをもらっても「言ってる意味はわかるんですが、体がついていかんのです」となる。

でも感覚を掴むとわかる。また高い波が来る…カヤックが揺れ出した…と近くのことを気にしすぎず、前を見て漕いでいると、案外力強く進み続ける。あれこれ考えて怯えるより、とにかく普通に漕ぎ続ければそれほど怖いことではないのだ。

人生に置き換えがちなワタシ

私は「生きるとは」「人生とは」とか大きなテーマに思い馳せがちだ。面倒くさい。

それもあって、「遠くの目的地を見て、ひたすら漕ぎ続けてください。そうすれば絶対に転覆しないので大丈夫ですよ!」という言葉が、生き方にリンクして深く響いた。クォーターライフクライシス真っ只中で、漠然とした悩みの尽きなかった当時の状況も関係すると思う。

クォーターライフクライシスとは、20代後半から30代半ば頃の人が経験する、人生や生き方に対する不安感や焦りのことです。

https://go.chatwork.com/ja/column/work_evolution/work-evolution-402.html

漕ぎ方の具体的なアドバイスをしたガイドさんは、そのように受け取られたとは予想もしないだろうな。

考えすぎると不安も悩みも尽きない。目の前の問題ばかりに足を取られそうになった時も、遠くの目標を見て、地道にいつも通り進み続ければいい。そうすればグラグラ揺れることはあっても転覆はしないから大丈夫。多分人生も同じ。

座右の銘は「たゆたえども沈まず」
ちなみに私の座右の銘は「たゆたえども沈まず」だ。
父の座右の銘がそれだと聞いた時に知って、いいじゃんそれ、と思って勝手に受け継いだ。「波に揺られながらも沈まない」という意味で、逆境にあっても心を強く保つことの大切さを教えてくれる言葉だと思ってる。だから、余計に響いたのかもしれない。

そんなことを考えながら、また次の西表島訪問が楽しみになった。春を予定している。では、今日もお疲れ様でした。


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