ほんとは諦めちゃいけない

・こんなツイートがTLに流れてきた。


・思わずいいねを押した。「めっちゃわかる」って思ったから。車いすユーザーにとってはとてもあるある。

・前にこの記事でも書いたけど、私は普段電動車いすを使って生活している。しかも、6輪の割とゴツいやつ。先天性の筋疾患で、3歳の時に障害者手帳を取得した。更新してないから、なんかある時は未だに3歳の時の写真の障害者手帳を提示している。「本人証明になってないよなー」と毎回思う。3歳だから。


・まあ、そんなことはどうでもいいんですけど。エレベーターの話ですよ。車いす使用歴16年の私だから分かりますが、これはマジである。あるあるなのに否定してくる奴が一定数いることにショックを受けました。こっちは悪くないやろ。

・こういうとき、私がどうしているかというと、何もしていません。それどころか、エレベーターで抜かされたりすることになんの感情も湧かなくなってしまいました。

・あと数人しか乗れなそうなエレベーターに「乗せてください」っていうのも面倒だし、抜かした奴に「私が先じゃないですか?」とか言うのはもっと面倒だし、無理やり乗ったら多分他の人に嫌そうな目で見られるし。そういうのが嫌なので(あ、もういいですよ、はい、もう早く先行ってください)と思いながら譲ってしまうことが多い。

・たぶん、こういうことが多すぎて慣れてしまったのだと思う。嫌な慣れ。私が普段ドチャクソ人多いターミナル駅とかを使ってないからこれが毎日ではない、というのはあるけど、もうそんな怒りの感情とかは沸かなくなってしまった。日常。


・私がもう慣れて諦めてしまっているからこそ、さしみちゃんの投稿はとてもカッコよく映った。彼女は、私が諦めてしまっていることを諦めずに声に出してくれた。声に出すこと、ってエネルギーが必要で。彼女も直接は言えないからツイートした、的なこと言ってたけど、ツイートするのもだいぶエネルギーいると思うんですよ。それをこうやっていってくれるのは本当にカッコいいと思う。

・さしみちゃんの投稿を否定する人の中には「図々しく主張するな、手伝ってくれる人たちに感謝の意はないのか」と言ってる人がいた。感謝の意はあるよ。誰しもあると思う。ちゃんと感謝が伝わるように、私もできるだけ明るい声で「ありがとうございます!」って言うようにしてる。でも、感謝もしてるけど、これはおかしくない?って思うこともあるじゃない。そういうことだと思うんだ。

・確かに、駅員さんに無理難題言って炎上した人とかはいたけどさ。これは別に無理難題じゃなくて、割と私たちの日常に根づいた訴えだと思ったから、それでも図々しいとか言われちゃうんだ…って悲しくなってしまった。

・あと、そもそも権利を主張することって、悪いことじゃなくて。現文でなんかの評論読んでる時に先生が「最近自分の意見を主張すると叩かれるから言わない方がいい、みたいな風潮あるけど、それっておかしいよね」みたいなこと言ってたのが心に残っている。そうなんだよ、自由に意見を主張する権利は誰しもあるはずで。言わないと世の中変わっていかない訳だし。それを必要以上に叩くのはほんとにおかしな風潮だなと思う。私も諦めちゃいけない。


・今まであんまりがっつり車いすのこととかを書いてこなかった理由として、車いす使ってると言うと過度に心配されたり、"頑張ってる"と思われるのが嫌と言うのがあって。善意なのは分かるんだけどね。私はただのオタクなので、すごい「日々頑張ってて大変」みたいに思われたくなかったりしてたんですけど。

・でも、せっかくSNSをやっているんだから、なんかそういう色々なことを面倒くさがったり諦めたりしないで、思ったことをちゃんと発信していけたらなと今回思いました。とりあえず、お笑いライブに行くようになったら「行ける劇場・行けない劇場」の連載はします。

・誰もが互いを尊重できて、意見を言っても「あー、そうだね。これから気をつけよう」くらいの感じで受け止めてもらえる社会になったらいいな。


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